2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11410065
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
堀田 泉 近畿大学, 教養部, 教授 (10126899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 善信 金沢大学, 教育学部, 教授 (10213688)
高橋 英博 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (80206838)
吉原 直樹 東北大学, 文学部, 教授 (40240345)
鈴木 伸太郎 近畿大学, 教養部, 助教授 (40247953)
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Keywords | 都市理論 / 市民社会 / 近代西洋 / 都市文化 / 都市思想 / 都市経営 / 社会理論 / 都市的消費 |
Research Abstract |
本年度は3回の全体研究会と数回にわたる個別的な研究情報の交換を重ね、昨年の成果をふまえて標題の研究の深化と修正・微調整、新たな論点の発掘などに努めた。 研究の進行状態は以下のとおりである。 (1)社会理論の現代的状況の把握を、社会総体の認識としての「モダニティ」との関連という点に絞り込み、昨年に増して欧米の諸研究の成果の詳細な検討と問題点の摘出をおこなった。この結果「グローバリゼーション」、「都市的消費」、「個人主義の融解」、「脱分化」などを中心論点とする現代社会にアプローチする糸口を確定した。これは本研究全体の理論的骨格となるものである。また、都市文化にかかわる「教養」についての研究成果もあげた。 (2)都市理論については、昨年度に引き続き欧米における学説研究のサーベイの幅を広げることに力を注ぎ、オルブロウ、ロバートソン、マフェゾリ、トムリンソンなどの著作を(1)との関連において共同で検討し、その意義と問題点を確定した。とくにクラマーの「消費と都市の社会学」の翻訳に取り組み、出版の見通しを立てた。 (3)都市研究の実践的課題についてはカヴァナンスの問題や地方分権・地方の目立についての研究を進めている。 以上の(1)(2)(3)の成果を総合的に結合させることによって、新たな都市社会理論の構築を展望することが次年度に向けての目標となっている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 堀田泉: "モダニティの収縮と拡散"近畿大学教養部紀要. 第32巻1、2号. 9-23 (2000)
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[Publications] 鈴木伸太郎: "教養の射程"近畿大学教養部紀要. 第32巻3号. 9-27 (2001)
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[Publications] 吉原直樹: "都市経営の思想"青木書店. 332 (2000)