1999 Fiscal Year Annual Research Report
近現代ロシアにおける国家・教会・社会:ロシア正教会と宣教団
Project/Area Number |
11410101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
原 暉之 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90086231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 寿美 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (90217117)
豊川 浩一 明治大学, 文学部, 教授 (30172208)
西山 克典 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (00133687)
中村 健之助 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10000613)
廣岡 正久 京都産業大学, 法学部, 教授 (00065830)
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Keywords | ロシア正教 / 宣教団 / 宣教師ニコライ |
Research Abstract |
3年計画で進める本研究の初年度に当たる本年度は、研究集会の企画・実施(国外からの専門家の招聘を含む)と基本文献の共有(所在確認、ビブリオグラフィー作成、海外発注による収集、マイクロ起こし、各分担者への送付等を含む)に重点を置いた。研究集会は東京大学で1回、北海道大学で2回開催されたが、北海道大学で開催された2回のうち、1回はスラブ研究センターで実施された国際シンポジウムの一部(「日露の歴史的絆」と題するセッション)としてロシア語で行われ、他の1回はシンポジウムの翌日にロシアの日本学者を交えて日本語で行われた。上記のセッションでは、ロシアから招聘した2名のゲスト・スピーカーによる研究発表に、日本側から2名の討論者がコメントし、フロアからも内外のスラブ研究者によって活発なディスカッションが行われたのは有益であった(本研究の代表者が司会をつとめた)。提出されたペーパーは他の研究報告とともに、次年度の早い時期に刊行物にまとめる予定である。基本文献の共有に関しては、スラブ研究センターの所蔵する明治期の日本正教会出版図書コレクションの目録を整備したこと、同じくジョージ・レンセン・コレクションの中の膨大なロシア宣教団関係書目についても目録を整備し、かつマイクロフィルムを起こしたこと、等が挙げられる。以上の活動により、次年度以降における研究代表者、各分担者の共同研究に向けて確実な手がかりがえられた。
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[Publications] 西山克典: "帝国秩序の崩壊と再編-ストルイピンからスターリンへ-"ロシア史研究. 64. 14-23 (1999)
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[Publications] Nishiyama, Katsunori: "Musul'mane v Iaponii"Vatandash. 10. 188-194 (1999)
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[Publications] 広岡正久: "ロシアにおける信教の自由-宗教法の改正をめぐって-(1)"産大法学(京都産業大学法学会). 33-1・2. 89-107 (1999)
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[Publications] 広岡正久: "ロシアにおける信教の自由-宗教法の改正をめぐって-(2)"産大法学. 33-3・4. 78-105 (2000)
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[Publications] 谷 寿美: "悪について-ソロヴィヨフとトルストイの比較から-(1)"エイコーン-東方キリスト教研究-. 21. 24-39 (1999)
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[Publications] 谷 寿美: "悪について-ソロヴィヨフとトルストイの比較から-(2)"エイコーン-東方キリスト教研究-. 22(発表予定). (2000)
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[Publications] スミス R.E.F.&クリスチャン D.(豊川浩一 他訳): "パンと塩-ロシア食生活の社会経済史"平凡社. 573 (1999)
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[Publications] ニコライ(中村健之助 他訳): "宣教師ニコライの日記"北海道大学図書刊行会(2000年3月刊行予定). 563 (2000)