1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11440063
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
和田 節子 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30017404)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 洋 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (00134867)
成沢 孝敏 電気通信大学, 機器分析センター, 助手 (30143712)
村田 好正 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (10080467)
|
Keywords | 星間塵 / 紫外線吸収 / 炭素物質 / 星間空間 / 微粒子 / 合成実験 / 低温 / 表面 |
Research Abstract |
筆者らは、メタンをプラズマ状にしたガスから合成した炭素質物質(QCC)が、星間塵の観測データとよく似たスペクトルをもっていることを示してきた。星間空間では、星間塵は紫外線や水素原子またはイオンなどの高エネルギーの粒子が衝突する。このような環境下では、合成したQCCが安定に存在できるのか、または変質していくのかについて明らかにするたがこ、超高真空反応装置を設計して、製作した(特別注文・京和真空機械製作所)。本装置はターボ分子ポンプ(Pfeiffer社製TMU521)でニューマチックバルブ(アルバック社製・VUCP-150CM)を介して排気できるようにした。 その反応装置には購入した小型の冷凍機(ダイキン工業社製)を取り付けて、試料が約5Kまで冷却できるようにした。試料の光学特性の変化が、そのまま外部から測定できるように、フッ化マグネシウム結晶やKBr結晶窓を購入し、装着した。今年度は、装置を組み上げ、真空装置の試験的作動を行うことができた。 今までに、メタンガスに対して水素や窒素ガスを加えてプラズマをつくると、プラズマガスからできたQCCの構造が変わることを明らかにしてきたが、今回、ヘリウムとネオンの混合ガスを加えてもQCCの構造がかわることを見いだした。また、星間塵と似た220nm吸収をもつQCCは、オニオン状の構造をしていたが、それを約100Cに加熱処理をすると、それに加え.微粒なダイヤモンドが見られるようになること示した。これは老化した星の周囲で、ダイヤモンドの塵の合成できることを示すものである。
|