2001 Fiscal Year Annual Research Report
多結晶金属の塑性変形に伴う微視的不均一性の発生・成長挙動の解明
Project/Area Number |
11450045
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
阿部 武治 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90135955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 一郎 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (10263625)
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Keywords | 多結晶金属 / 塑性変形 / 不均一変形 / 超微小硬度計 / 触針式粗さ測定器 / レーザー顕微鏡 / シミュレーション / 有限要素法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、多結晶金属などの微視的な不均一質性を有する材料について,各結晶粒の結晶学的性質と微視的変形の不均性との関係を調べ,種々の負荷履歴に伴う不均一変形の発生・成長メカニズムを解明することある。最近では,サブミクロンやナノオーダーの加工などが現実化してきており,材料の微視的不均質が加工精度に影響する状況になってきている。このためまず,単軸変形や純せん断変形などの種々の変形過程に伴う多結晶金属の微視的な不均質性の推移を,微小表面材料特性評価システムを用いて詳細に調べる。多結晶金属全体に一定の変形が加えられた際に結晶粒毎に生じる変形のバラツキについては,隣接結晶粒の拘束条件などに起因する複雑さから未だ解明されていない点が多い。 さらに,多結晶金属における塑性変形に伴う微小な不均一変形挙動,およびそれと各結晶粒の結晶学的性質との関係を実験的に明らかにするため、純鉄,純アルミニュウム,純チタン,純銅を用い,試験片を作製するとともに測定領域を定めた。その後,これらの試験片に対して引張試験機,ねじり試験機を用いて,単軸引張およびねじり負荷を加え,塑性変形の進行に伴う微小変形形態の発生・成長の様子を調べるため,微小表面材料特性評価システムにより超微小硬度を測定し,結晶粒の変形と微視的硬度変化の関係を明らかにした。さちに,レーザ顕微鏡,触針式あらさ測定器結晶方位解析機能付き走査電子顕微鏡,プローブ顕微鏡などで、各結晶粒の変形挙動および結晶粒内部での微小な変形について定量的な検討を加えた。 他方,多結晶金属などの微視的不均一のシミュレーション解析を行うため,3次元の弾塑性および剛塑性有限要素法モデルを開発した。数値シミュレーションとともに,モデル解析も併用して,不均質性と境界における変形拘束などが変形挙動に及ぼす影響について明らかにした。また,結晶のすべりと結晶方位の回転の関係についても解析的な検討を加えた。 塑性変形に伴う表面性状変化と塑性加工におけるトライボロジー特性への影響について,実験を進めるとともに,シミュレーション解析を行った。
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[Publications] Takeji Abe, et al.: "Analysis of Constraint in Elastic Deformation of Inhomogene ous Material"Mechanical Properties of Advanced Engineering Materials. 79-86 (2001)
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[Publications] Takeji Abe, Ichirou Shimizu, et al.: "Observation of Orientation Change During Plastic Deformation of Polycrsytalline Copper by EBSD Method"Memoirs of Faculty of Engineering, Okayama Univ.. Vol.36, No.1. 1-6 (2001)
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[Publications] Ichirou Shimizu, Takeji Abe, et al.: "Surface Roughening and Deformation of Grains during Uniaxial Tension of Polycrystalline Iron"JSME International Journal. Vol.44A, No.4. 499-506 (2001)