2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11450223
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鈴木 毅 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70206499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟橋 國男 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029203)
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Keywords | 公共空間 / バブリックスペース / オープンスペース / 行動 / 居方 / 場所 / 環境デザイン / 公開空地 |
Research Abstract |
1.公開空地に関する法制度の比較調査 都市の公共空間がどのような居方を想定してデザインされてきたかの調査の一環として,総合設計制度に基づく公開空地に関する制度の比較調査を行った。具体的にはニュヨーク市,大阪,東京について法律・ガイドラインを調べ,ニューヨーク市の規定が改訂を繰り返す度に,具体的なオープンスペースの質に関わるエレメント(ベンチの量等)についての細かい規定が増加してきたのに対し,我が国の場合は,適用対象の増加が主で,質に関わる規定はほとんどないか,あっても規制ではなく推奨に留まっていることが判った。 2.都市の公共空間を中心とした人の居方の調査 平成11年度に引き続き,大阪,東京を中心に,代表的な広場,公開空地,公園等(十カ所)の人々の利用と実態をサーベイした。具体的には,人々の居方の実態の観察,写真及びビデオによる記録,利用者属性と位置の平面図へのマッピングを行った。 3.居方の理論的枠組み検討へ向けての分析手法の検討 1)公共空間の人の居方を考える上で重要なファクターである人数(一人,二人,グループ)や属性(年齢,性別)に代表される利用者の社会的構成をわかりやすく示す表現を検討し,各公共空間の特性を比較分析した。 2)人の居方を記述する上で不可欠なポイントである,利用者相互が視覚的に互いにどのように知覚・認識しあっているかを記述する方法(視線ポテンシャル図,知覚風景の集積図)を検討した。 これらの手法によって,同じ面積の広場であっても,利用者の社会構成や周辺との関係や座るセッティングのデザインによって,体験されている環境が全く違ってくることを表現できる可能性が生まれた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 鈴木毅: "「好きな場所」にみる人と環境の関わり方の研究"日本建築学会大会学術講演梗概集. 807-808 (2000)
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[Publications] 小林健治: "公共空間の設計コンセプトにみる人間-環境関係の研究"日本建築学会大会学術講演梗概集. 805-806 (2000)
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[Publications] 鈴木毅: "JKKハウジング大学校講義録I"小学館スクウェア. 199 (2000)
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[Publications] 小島一浩: "アクティビティを設計せよ"彰国社. 145 (2000)