2000 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックス系複合材料用強化繊維の高温クリープ挙動と耐環境特性
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11450255
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| Research Institution | Osaka Prefecture University |
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Principal Investigator |
岡村 清人 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (70005974)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片瀬 喜郎 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (00081373)
成澤 雅紀 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (00244658)
下尾 聰夫 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (10081374)
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| Keywords | 高温クリープ装置 / セラミック繊維 / セラミックス系複合材料 / 高温酸化 / 活性酸化 / 高温クリープ線性 |
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| Research Abstract |
本研究課題を遂行するに当たり、昨年度(11年度)製作した主要設備である、直径約10μmの極細繊維用の高温引張りクリープ試験機を用いて、セラミックス系複合材料(CMC)の強化繊維の高温クリープ挙動を調べた。用いた強化繊維は微細組織構造のSiC系繊維(HI-Nicalon)と結晶質のSiC繊維(HI-Nicalon-S)である。クリープ実験に先立ち、これらの繊維の高温酸化挙動が詳細に調べられた。その結果、繊維表面に均質な酸化ケイ素皮膜が生成し、内部組織が保護されることが明らかにされた。次に、HI-Nicalonに関して、大気中、温度1573〜1723K、荷重0.5GPaにおけるクリープ曲線が測定された。その結果、遷移クリープ領域と定常クリープ領域が観測された。HI-Nicalonには微細構造中にSi-C-O相が存在しており、この相の高温熱分解による微細構造の変化と遷移クリープが関連していると考えられる。HI-Nicalon-Sは、β-SiCの結晶相のみからなるため遷移クリープは観測されず、定常クリープのみであった。これらの各高温度におけるクリープ曲線を解析した結果、HI-Nicalonの応力指数,nは約2、活性化エネルギー,Qは約200kJ/molであった。クリープ機構は粒界に拡散である。HI-Nicalon-Sでは、nは4以上で、Qは約600kJ/molであったため、その機構は結晶粒内の転位クリープである。一方、アルゴン気流中におけるクリープは大気中に比較してクリープ歪み量は小さいことが明らかにされた。これらの結果はCMCの強化繊維としては結晶質の方が優れていることが明らかにされた。以上の研究成果は国内外で開催された国際会議で発表し、好評を博した。次年度は、HI-Nicalonは大気中の酸化により繊維表面に均質な酸化ケイ素膜が生成し、繊維の高温熱分解が抑制されるため、この酸化皮膜が高温クリープ挙動に与える効果を調べる予定である。
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[Publications] 岡村清人: "耐熱性繊維"繊維と工業. 56巻・2号. 52-56 (2000)
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[Publications] T.Shimoo,F.Toyoda,K.Okamusa: "Thermal Stability of Sow-Oxygen Silicon Carbide Fiber (Hi-Nicals Subjected to selected Oxidation Treatment"J.Qm.Cesam.Soc.. 83巻・6号. 1450-1456 (2000)
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[Publications] T.Shimoo,F.Toyoda,K.Okamusa: "Qxidation kinetics of low-Qxygen silicon carbids fiber"J.Mates.Sci.. 35巻. 3301-3306 (2000)
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[Publications] K.Sans,M.Nasisawa,Y.Katase,K.Okamusa: "Creep behavior of advanced Sic-based fibers at high temperatures"Proceeding of the 10TH Iketani Conference on materials Research Toward the 21st Centesy. June 26-30 Kascujans. 535-536 (2000)
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[Publications] T.Shimoo,H.Takeuchi,M.Takeda,K.Okamusa: "化学量論的炭化ケイ素系繊維(HI-Nicalon-S)の酸化速度と機械的特性"J.Cesam.Soc.Japan. 108巻・12号. 1096-1102 (2000)
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[Publications] T.Shimoo,Y.Maisada,K.Okamusa: "Oxidation Behavior of Si-C-O Fibers (Nicalar) under Oxygon Pastcal Pressures breim 10^2 to 10^5 Pa at 1773K"J.Qm.Cesam.Soc.. 83巻・12号. 3049-3056 (2000)
