1999 Fiscal Year Annual Research Report
微小空間における化学発光の研究とマイクロ分析システムの検出法への応用
Project/Area Number |
11450319
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
上舘 民夫 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70185990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 博文 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10271644)
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Keywords | マイクロ検出法 / 化学発光法 / 高感度検出法 |
Research Abstract |
フォトリソグラフィー技術を利用して、25mm角、厚さ625μmのシリコン基板表面に、KOHエッチングにより3種類のチャンネルパターンを作成した。それぞれの反応チャンネルの幅は2mm(パターン1)、1mm(パターン2)および400μm(パターン3)とし、体積はすべて7.2μ1となるように設計した。また、2つの試料導入口と1つの排出口は、シリコン基板の裏面に貫通させた。シリコン基板表面にパイレックスガラスを陽極接合し、μ-FIA用のマイクロチップとした。CL検出系のモデル反応にはルシゲニン(Luc)-エピネフリン(EP)CL反応を利用した。CL検出器内に設置したマイクロチップの裏面から、微量送液ポンプを用いてLuc/EP混合溶液およびNaOH/NaIO_4混合溶液を導入し、チャンネル内で反応させた。生じたCLを光電子増倍管で検出した。 CL応答に及ぼすチャンネル幅の影響を検討した結果、いずれのパターンにおいても応答開始から数分で一定の発光強度となった。同じ流速で比較した場合、チャンネル幅が狭いほど、すなわちパターン3>2>1の順にCL強度は増大した。つぎに、パターン3におけるCL応答に及ぼす流速の影響を検討した。流速を20〜400μ1/minの範囲で変化させたところ、流速が速くなるにつれてCL強度は増大した。CCDカメラを用いてチャンネル内のCL反応の状態を観察したところ、チャンネル幅が狭いほど、あるいは流速が速いほど、CL反応試薬の混合が促進され、チャンネル内での発光領域が拡がっていることが確認された。また、CL応答に及ぼすEP濃度の影響を検討した。その結果、1×10^<-7>MまでEPを検出することができた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 吹田 貴弘: "Preparation of antibody-coupled liposomes containing horseradish peroxidase as a marker molecule"Analytical Sciences. 15・4. 349-352 (1999)
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[Publications] 谷 博文: "A kinetic assay of cytochrome b_5 based on electron transter to cytochrome c"Chemistry Letters. 6. 471-472 (1999)
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[Publications] 上舘 民夫: "Luminol enhanced chemiluminescent assay of indole-3-acetic acid"Chemistry Letters. 7. 557-558 (1999)