2001 Fiscal Year Annual Research Report
金属錯体の連結による配位高分子の構造制御と分子接合システムの構築
Project/Area Number |
11450366
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
白井 汪芳 信州大学, 繊維学部, 教授 (80021153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 睦 信州大学, 繊維学部, 助手 (60273075)
英 謙二 信州大学, 工学系研究科, 教授 (60126696)
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Keywords | フタロンシアニン / ポルフィリン / 配位子 / 配位高分子 / 包接 / 超分子 / 蛍光センター / 触媒 |
Research Abstract |
オレフィン側鎖を持つ金属フタロシアニン錯体を合成し、ルテニウム錯体によるオレフィンメタセシス反応による高分子化を行った。溶液内でのメタセシス反応によって、分子量5万程度のフタロシアニンポリマーを得ることができた。このポリマーを用いた薄膜の構造についてTEMを用いて検討を行ったところ、薄膜内でフタロシアニン錯体がスタッキングしたロッド状構造体を観察することができた。 ポルフィリンに剛直なデンドリマーを導入し、ポルフィリン周辺のナノスペースによる分子認識能について検討を行った。世代の異なるデンドリマーを合成し、フラーレンとの錯形成について検討を行ったところ、2世代デンドリマーでのみ安定な錯体を形成することが明らかとなった。さらに、中心金属として鉄を導入したところオレフィンの酸化に関して基質選択性が見られた。ナノスペースの形状および大きさによって、触媒作用およびフラーレンとの錯形成能が大きく変化することがわかった。 フタロシアニン錯体周辺に連結部となるターピリジン配位子を導入し、配位高分子化を行った。ターピリジン配位子を直接フタロシアニンに導入することによって、2種の配位子間での電子的相互作用が見られた。さらに、ターピリジン配位子への金属イオンの配位によって蛍光強度の変化が見られ、新規な蛍光ケモセンサーとなることを明らかとした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 木村 睦, 白井汪芳: "1.3, 5-フェニレンユニットによって構築されるメタロデンドリマー"高分子加工. 324-327 (2001)
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[Publications] M.Kimura, T.Hamakawa, K.Hanabusa, H.Shiral, N.Kobayashi: "Synthesis of Multicomponent Systems Composed of One Phthalocyanine and Four Terpyridine Ligands, 40, 4775-4779 (2001)"Inorg. Chem.. 40. 4775-4779 (2001)
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[Publications] M.Kinuira, K.Wada, K.Ohta, K.Hanabusa, H.Shirai, N.Kobayashi: "Preparation of Ordered Stacked Phthalocyanine Polymers through Olefin Metathesis Reaction;, 34, 4706-4711 (2001)"Macromolecules. 34. 4706-4711 (2001)
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[Publications] M.Kimura, T.Shiba, M.Yamazaki, K.Hanabusa, H.Shirai, N.Kobayashi: "Construction of Regulated Nanospace Around A Porphyrin Core;, 123, 5632-5642 (2001)"J. Am. Chem. Soc.. 123. 5632-5642 (2001)