2000 Fiscal Year Annual Research Report
好熱菌のシリカ誘導蛋白質の特性とシリカ鉱物化作用機構
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11460047
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| Research Institution | Kyushu University |
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Principal Investigator |
緒方 靖哉 九州大学, 農学研究院, 教授 (20038277)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 拓史 九州大学, 理学研究院, 助教授 (20136419)
土居 克実 九州大学, 農学研究院, 講師 (40253520)
木村 誠 九州大学, 農学研究院, 助教授 (10204992)
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| Keywords | シリカ沈殿作用 / 地熱環境 / 高度好熱細菌 / バイオシリカ鉱物 / シリカ誘導性蛋白質 / Thermus属細菌 |
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| Research Abstract |
地熱環境下におけるシリカ鉱物形成に及ぼす高度好熱性細菌の性質と作用について究明した。
1.分類学的性状
シリカ鉱物から分離したThermus属細菌TMY株について、対照にFiji島で分離されたThermus sp.Fijiを加え、DNA-DNA交雑法を中心に分類学的性質を追究した。TMY株は前年度に示した16S rDNAの系統解析の結果、Thermus属の種特異的保存領域において他菌種と5塩基以上の相違点があること、さらに他種と異なった同定試験の結果も得ていたが、DNA-DNA交雑値がThermus thermophilus HB8^T及びFiji株に対してそれぞれ73.1%と75.9%であったことから、TMY株をThermus themophilusの亜種レベルの菌株と判断した。これに従い、本TMY株をThermus thermophilus otakeensis TMY(JCM10668)と再命名した。
2.シリカ誘導性蛋白質Sip(Silica-induced protein)
TMY株の生育とSip(分子量約35kDa,pI約9.5)の生産との関係を検討した。Sipは細胞膜蛋白質不溶性画分に存在する。Sipの生産は培養初期に過飽和のシリカの存在する場合、対数増殖期(約6時間)から開始される。Sipの生産量は、シリカ濃度400ppmから800ppmの条件下で、培地中のシリカ濃度の上昇に伴って増加した。また、シリカ無添加培地で対数増殖期まで培養し、シリカを添加すると約1時間後にSipが認められた。Sipの生産はThermus thermophilus HB8^TやT.flavus AT62でも確認された。
SipのN末端はブロックされてることが明らかになったので、前年度の塩基配列の訂正並びに見直しを行った。内部アミノ酸配列を解析し、一次構造のデータを元に、遺伝子の塩基配列の決定を進めている。現在までに、500bp程の配列を決定しているが、相同性を示す蛋白質或いはペプチドは見当たらず、Sipは新規蛋白質である可能性が一層示唆された。
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[Publications] 緒方靖哉,土居克実: "遺伝子資源として、乳酸菌とその寄生因子の特殊性と有用性を展望する"日本乳酸菌学会誌. 10・2. 72-88 (2000)
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[Publications] Seiya OGATA et al: "Characterization of a Phage Resistance Plasmid, pLKS, Silage-Making Lactobacillus plantarum NGRI0101"Bioscience Biotechnology and Biochemistry. 64・4. 751-756 (2000)
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[Publications] 緒方靖哉 他: "発酵生産プロセスにおけるバクテリオファージ汚染の防御-宿主の防御機構の解明と応用へのアプローチ-"ウイルス. 50・1. 17-26 (2000)
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[Publications] Seiya OGATA et al: "A chromosomal locus encoding a phosphoserine phosphatase-and a truncated MinD-like protein affects differentiation in S.azureus ATCC14921"FEMS Microbiology Letters. 190・1. 133-139 (2000)
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[Publications] 緒方靖哉,横山英之: "細菌のHU型ヒストン様タンパク質"ヒストン様"という概念を超えて"化学と生物. 32・12. 804-810 (2000)
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[Publications] Seiya OGATA et al: "Isolation and Characterization of Enterocin SE-K4 Produced by Thermophilic Enterococi, Enterococcus faecalis K-4"Bioscience Biotechnology and Biochemistry. 65・2. 247-253 (2001)
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[Publications] 緒方靖哉,土居克実: "動物細胞工学ハンドブック"遺伝子ターゲッティングの基礎. 4/343 (2000)
