2001 Fiscal Year Annual Research Report
芳香環オキシゲナーゼ遺伝子シャフリングによる新規な分解代謝系の構築
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11460048
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| Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
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Principal Investigator |
古川 謙介 九州大学, 農学研究院, 教授 (90221556)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 正利 九州大学, 農学研究院, 助手 (90274521)
吉野 貞蔵 九州大学, 農学研究院, 助教授 (80117291)
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| Keywords | オキシゲナーゼ / ハイブリッド酵素 / DNAシャフリング / 基質特異性 / 分解遺伝子 / アルキルベンゼン / 分子進化工学 |
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| Research Abstract |
芳香族炭化水素の初期酸化に関与するオキシゲナーゼは一般に基質特異性が広く、多くの化合物を酸化する。本研究ではビフェニルジオキシゲナーゼ(Bph Dox)を材料に各種の手法を用いてこれを改変し、新規な機能を持つ酵素の取得と解析を目的として、本年度は以下の研究を行った。
(1)分解能の異なる二つのBph Doxの大サブユニット遺伝子(bphA1)に対して、DNA shuffling法により80のポジティブクローンが得られた。このうち、5つの改変bphA1遺伝子を導入した大腸菌はLB寒天培地上で深青色を呈した。これはindoleがオキシゲナーゼにより酸化されindigoに変換されたことに起因するものであり、フェノール、トルエン、スチレンのような単環ジオキシゲナーゼを大腸菌で発現させた時に認められる。これら5つのクローンについて単環化合物に対する環開裂黄色化合物の蓄積量を測定した。全てのクローンが両親株由来のBph Doxに比べethylbenzeneなどのアルキルベンゼンに対し、高い分解能を示した。特にE.coli[pHSF1072」はアルキルベンゼンだけでなく、ベンゼン、トルエンに対して新規な分解活性を獲得した。塩基配列から全てのBphA1においてHis-255(KF707)→Gln(LB400)とVal-258(KF707)→Ile(LB400)置換が確認され、この2アミノ酸の置換が単環化合物に対する分解活性に重要であることが明らかとなった。
(2)各種の手法により得られた新規なビフェニルジオキシゲナーゼ遺伝子を親株の染色体に導入するためのプラスミドベクターを構築した。このベクターは大腸菌では複製できるが、シュードモナス属細菌では複製できない。この自殺ベクターを用いて、改変bphA1を親株に導入した。その結果ダブルクロスオーバーにより親株染色体のbphA1が改変bphA1により置換したクローンが取得できた。
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[Publications] Suenaga, H., Goto, M., Furukawa, K.: "Emergence of multifunctional oxygenase activities of biphenyl dioxygenase by random -priming recombination"J.Biol.Chem.. 276(25). 22500-22506 (2001)
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[Publications] Maeda, T., Takahashi, Y., Suenaga, H., Suyama, A., Goto, M., Furukawa, K.: "Functional analyses of Bph-Tod hybrid dioxygenase which exhibits high degradation-activity toward trichloroethylene"J.Biol.Chem.. 276(32). 29833-29838 (2001)
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[Publications] Suenaga, H., Mitsuoka, M., Ura, Y., Watanabe, T, Furukawa, K.: "Directed evolution of biphenyl dioxygenase : emergence of enhanced degradation capacity for benzene, toluene and alkylbenzen"J.Bacteriol. 183(18). 5441-5444 (2001)
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[Publications] Lee, T., Tokunaga, T., Furukawa, K.: "Efficient dechlorination of tetrachloroethylene in soil slurry by combined use of an anaerobic Desulfitobacterium sp. strain Y51 and iron powder"J.Biosci.Bioeng. 92(5). 453-458 (2001)
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[Publications] 古川謙介: "有害化学物質を分解するスーパー微生物の開発"化学工業. 53(2). 17-22 (2001)
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[Publications] Furukawa, K., Suenaga, H.Nishi, A., Watanabe, T., Goto, M.: "Engineering biphenyl dioxygenases to acquire wide degradation capabilities of polychlorinated biphenyls (PCB) and aromatic hydrocarbons"World Scientific Publishing Co. Pte. Ltd.. 159-176 (2001)
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[Publications] 西 哲人, 古川謙介: "IGEシリーズ29 遺伝情報のダイナミズムとその分子機構 ビフェニル/サリチル酸代謝遺伝子群をコードする自己可動化因子bph-salエレメント"東北大学遺伝生態研究センター出版. 39-50 (2001)
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[Publications] 金原和秀, 古川謙介: "バイオレメディエーション実用化への手引き"リアライズ社. 51-60 (2001)
