2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11460115
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松田 従三 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (50002069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 和夫 北海道電力(株), 総合研究所, 主幹研究員
樋元 淳一 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (00199019)
近江谷 和彦 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (80002062)
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Keywords | 高温好気法 / 好気性処理 / 有機性廃棄物 / 家畜ふん尿 / 生ごみ / 有機性分解率 / 堆肥化 / 減量化 |
Research Abstract |
本年度も引き続き二つの実験を実施中である。 1.1Lおよび6L分解槽による野菜くず、食用油の分解 1)静置式実験:40℃,60℃恒温の菌床(種堆肥)の中に、野菜くず、食用油を投入して分解速度、分解率を測定した。野菜くずは、3日目までは分解速度が速いが、その後10日目までは遅くなる。10日間の分解率は40℃では43.9%、60℃では33.9%であった。食用油は開始後1.5日目までは分解速度が速くその後は低下する。3日間の分解率は、40℃で34.0%、60℃で41.3%と野菜と違って60℃の方が高くなった。また負荷が小さいほど分解速度、分解率は大きくなる。 2)撹拌式実験:1日1回内容物を撹拌する実験では、静置式より分解速度は低下した。野菜くずと食用油の両方を投入した実験では、食用油の分解速度、分解率は食用油だけの時より大きくなった。 2.75m^3の実用規模分解槽による野菜くずの高温好気法分解実験 270日間の実験期間中、179日間に野菜くずの投入をし、その総量は298.1トン、平均投入量1.7トン/日であった。分解槽水分は、70%以上にもなることがあったが、最終的には50〜55%程度になった。分解槽温度は、補助ヒータなどの加熱によって、ほぼ50℃内外であった。 分解槽の投入廃棄物質量減少率は95.6%であり、廃棄物中有機物減少率は93.0%であった。野菜くずは水分が88%と高く、これが持つ有機物発熱量だけでは、水分が蒸発せず、補助熱源が必要なことが明らかとなった。
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