2000 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性乳癌原因遺伝子産物Brca2のDNA損傷修復機能破綻と発癌-Rad51との相互作用を中心に分子から動物個体まで
Project/Area Number |
11460133
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
森松 正美 岩手大学, 農学部, 助教授 (70241370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨澤 伸行 岩手大学, 農学部, 助教授 (00217530)
津田 修治 岩手大学, 農学部, 助教授 (60281953)
首藤 文榮 岩手大学, 農学部, 教授 (60001533)
西森 克彦 東北大学, 農学部, 助教授 (10164609)
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Keywords | 乳癌 / イヌ / ネコ / マウス / Brca2 / Rad51 |
Research Abstract |
本研究の目的は,遺伝性乳癌の原因遺伝子Brca2について,その生理機能を分子,細胞,個体レベルで解明して,乳癌の診断,予防,治療技術の発展に貢献することである。特にBrca2変異マウスの作製,Brca2解析の獣医学領域への展開,およびC末端領域とRad51との会合の意義の解明を目標として研究した。 1.Brca2変異マウスの作製 ジーンターゲティングにより胚性幹細胞(ES細胞)に変異を導入するため,ターゲティングベクターの構築を行った。これをES細胞に導入して変異細胞を得た。 2.イヌのBrca2およびRad51のクローニングおよび症例における解析 イヌBrca2のcDNAをRT-PCR法でクローニングし,全塩基配列を決定した。決定した配列は,データベースに登録した。イヌのBrca2については,ゲノム解析により一部の配列について既に報告されていたが,その配列とことなる配列も数カ所認められ,Brca2に多形が存在する可能性が示された。また,症例におけるBrca2の変異解析を行うため,Protein trancation testの検査系の開発に取り組み,Brca2モチーフを含む一部の領域について開発に成功した。 3.ネコのBrca2のクローニング ネコのBrca2について,2kb程度のクローニングと塩基配列の読解に成功した。 4.Brca2とRad51との会合 イヌのBrca2とRad51について行った。ヒトのBrca2ではその中央部分がRad51と会合することが報告されているが,それとは対照的にイヌBrca2はそのC末端領域でRad51と会合することが判明した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kimura,K. ら: "Mutated human beta3-adrenergic receptor (Trp64Arg) lowers the response to beta3-adrenergic agonists in transfected 3T3-L1 preadipocytes."Horm.Metab.Res.. 32. 91-96 (2000)
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[Publications] Iwase,M. ら: "Canine leptin : cDNA cloning expression and activity of recombinant protein."Res Vet Sci.. 68. 109-114 (2000)
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[Publications] Kitamura.H. ら: "MAIL. a novel nuclear IkB protein that potentiates LPS-induced IL-6 production."FEBS Lett.. 485. 53-56 (2000)
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[Publications] Iwasaki.K. ら: "Isolation. characterization. and cDNA cloning of chicken turpentine-induced protein, a new member of the scavenger receptor cystein-rich (SRCR) family of proteins."J.Biol.Chem.. (印刷中).