2001 Fiscal Year Annual Research Report
閉経期女性の愁訴とイソフラボン摂取および生体内エストロゲン・イソフラボンの関連性
Project/Area Number |
11470106
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
清水 弘之 岐阜大学, 医学部, 教授 (90073139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 慎一 埼玉県立がんセンター, 研究所, 主任研究員 (60144862)
武田 則之 岐阜大学, 医学部, 助教授 (20163412)
永田 知里 岐阜大学, 医学部, 助教授 (30283295)
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Keywords | 閉経 / 大豆 / イソフラボン / 子宮摘出術 / ほてり |
Research Abstract |
岐阜県T市で行っているコホート研究の対象集団の中から、エントリー時に35〜54歳であった閉経前の女性1,500人を無作為に選び、以後8年間に受けた子宮摘出術の有無について、郵送法で調査した。転居(n=21)と死亡(n=2)を除いた1,477人中1,196人(81%)から調査票を回収することができた。実際の解析対象としたのは、閉経年齢未記入であった24人を除く1,172人であった。この集団における子宮摘出術を受ける頻度は、5.2/1,000人・年であった。妥当性および再現性の検証を済ませた半定量食物頻度調査票による、大豆製品ならびにイソフラボン摂取量を基に子宮摘出術を受ける頻度を算出したところ、次の数値を得た(年齢とエネルギー摂取量で補正): 大豆製品摂取量 低位1/3でのリスクを1.0とすると、中位1/3=0.47、高位1/3=0.75、傾きの検定p=0.42。イソフラボン摂取量 低位1/3でのリスクを1.0とすると、中位1/3=0.35、高位1/3=0.78、傾きの検定p=0.46。以上より、大豆製品(イソフラボン)大量摂取者では、子宮摘出術につながる何らかの子宮の疾患が減少していることが示唆された。 また、同じ抽出集団で、Kuppermanテストに準拠した更年期症状としてのほてりの出現リスクを算出し、次の数値を得た(年齢と閉経の有無、エネルギー摂取量で補正): 大豆製品摂取量 低位1/3でのリスクを1.0とすると、中位1/3=0.82、高位1/3=0.47、傾きの検定p=0.005。イソフラボン摂取量 低位1/3でのリスクを1.0とすると、中位1/3=0.78、高位1/3=0.42、傾きの検定p=0.002。これらは、大豆製品(イソフラボン)大量摂取にほてりの予防効果のあることを示唆している。
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[Publications] Nagata, C., Shimizu, H.他: "Soy product intake and hot flashes in Japanese women : Results from a community based prospective study"Am. J. Epidemiol.. 153. 790-793 (2001)
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[Publications] Nagata, C., Shimizu, H.他: "Soy product intake and premenopausal hysterectomy in a follow-up study of Japanese women"Eur. J. Clinical Nutrition. 55. 773-777 (2001)
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[Publications] Nagata, C., Shimizu, H., Takeda, N.他: "Soy product intake and serum isoflavonoid and estradiol concentrations in relation to bone mineral demity in postmenopausal Japanese women"Osteoporos Int. 13(印刷中). (2002)