2001 Fiscal Year Annual Research Report
高齢化に悩む離島無歯科医師村に対する補綴巡回治療システムの確立
Project/Area Number |
11470420
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
田中 卓男 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (40113584)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 浩忠 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (20274855)
嶺崎 良人 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70157577)
鬼塚 雅 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (80038877)
熊谷 宏 広島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (60284212)
二川 浩樹 広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (10228140)
|
Keywords | 離島僻地 / 無歯科医村 / 巡回歯科診療 / 治療術式 / 診療器材 / 輸送手段 / 永久処置 / 医療情報システム |
Research Abstract |
本年度に考案したり改良を検討した事項を以下に示す。 1.メタルコア装着支台歯における脱落冠再着時の表面処理法の改良:離島巡回診療では,脱落した修復物を再装着する機会が多い.しかし,脱落は維持力不足で生じており,再装着時には以前よりも高い維持力を必要とする.支台歯の表面処理方法を検討することにより,飛躍的に装着強度を高めることができた. 2.接着ポンティック・ブリッジ改良術式の評価:離島巡回診療では固定性欠損補綴が著しく困難である.しかし,その需要が多いため,レジン歯を用いた接着ポンティック・ブリッジの改良術式について実用性を評価した.その結果,剥離,脱落などの事故例は認められず,島民の満足度の高さも明らかとなった. 3.象牙質切削面の感染防止用コーティング材の開発:無歯科医地区では歯髄感染に対する防御が重要な課題となる.このため,歯牙切削面に象牙質が露出した場合には,切削面に露出した象牙細管を閉鎖して,細菌の侵入阻止をはかることが必要になる.そのための材料として象牙質コーティング材を開発した.性能評価をIn vivoにおいて行った結果,細菌阻止には有効性が認められたが,操作性や貯蔵安定性の面などにおいて検討を要することが明らかになった. 以上の他に,3項目についての検討を行い,何れも実用化が可能であるとの結論を得ることができた. 4.診療器材輸送用コンテナーの試作 5.支台歯喪失時に有効な修理用既製クラスプの開発 6.遠隔地医療情報システムとCAD・CAMによる永久補綴用チタン冠作製
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] 田中卓男: "私の選択/接着性レジンセメント"Dental Engineering. 137号. 17-22 (2001)
-
[Publications] 田中卓男: "クラウン・ブリッジの術後管理/支台歯の脱離に対して"歯科医療. 15巻・3号. 58-63 (2001)
-
[Publications] 田中卓男: "支台歯の接着用表面処理を効果的に行うには"Dental Engineering. 140号. 25-28 (2001)
-
[Publications] Minesaki, Y.: "A study of adhesion bridge using composite denture tooth"International Conference on Composites Engineering. No.7. 609-610 (2000)
-
[Publications] Kajihara, H.: "Effect of Sandblasting on Enamel and Dentin Bonding"Journal of Dental Research. No.80. 150-150 (2001)
-
[Publications] Kajihara, H.: "Bonding abutments to cast metal post/cores : Comparison of pretreatment effects"Journal of Dental Research. (In press).
-
[Publications] 田中卓男: "硬質レジンの世界"クインテッセンス出版. 14 (2001)