1999 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節症を伴う不正咬合者の終日スクリーニング-顎関節内応力の生体記録システム-
Project/Area Number |
11470448
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
藤田 幸弘 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (50192729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久野 昌隆 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80282763)
相馬 邦道 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10014200)
河野 正司 新潟大学, 歯学部, 教授 (50014098)
篠崎 直樹 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (90292979)
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Keywords | 顎関節症 / 不正咬合 / 下顎頭運動 / 外耳道 / 超小型圧力変換器 / 終日スクリーニング / 顎関節内応力 / 生体記録 |
Research Abstract |
当該研究期間において顎関節症を伴う不正咬合者の日常生活時、治療時に顎関節内に生じる応力の大きさ、時間、頻度といった量的、時間的情報を得ることを目的に外耳道からの関節内応力の生体記録システムの開発を行った。本システムは日常臨床で用いる外耳道に術者が示指または中指を入れて行う触診の手法に着目したものであり、具体的には超小型圧力変換器を外耳道内の下前壁に設置し、同位置に固定する固定装置(パテタイプのシリコン印象材にて外耳道内の印象を採得しトリミングした後、前後的に分割しTi-Ni open coil springで連結したもの)にて外耳道内に保持する構造となっている。超小型圧力変換器からの出力を前置増幅器にて増幅し、データレコーダに記録し、サーマルアレイレコーダにてデータの書き出しを行う。下顎の開口運動時に本装置からの出力は以下のように変化した。すなわち、1.下顎を閉口位で静止させた状態では出力は持続的で一定なものであった。2.開口運動を行うにつれて徐々に出力が減少し、3.最大開口位を維持している間は一定な出力を示し、4.さらに、そこから閉口運動に転じると出力が徐々に増大し、5.閉口位に復した時には、運動開始時点の出力に戻るというものであった。さらにCADIAXによる下顎頭運動を同時記録し、超小型圧力変換器から出力増幅された電気信号との対応を検討した結果、下顎頭の三次元的な位置変化に対応した出力が得られている事が確認された。これらのことより本システムは日常生活下での関節内応力を記録に有用であることが示された。
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[Publications] K. Shibasaki, Y. Fujita, K. Soma: "Development of a new device for recording condylar head movement"Journal of Oral Rehabiliation. 27・3. 127-131 (2000)
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[Publications] K. Shibasaki, Y. Fujita, K. Soma: "A new device for recording condylar head movement"'99 Sino-Japanese Conference on Stomatology (Abstract). 140 (1999)