2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11470521
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Research Institution | Osaka Prefecture College of Nursing |
Principal Investigator |
青山 ヒフミ 大阪府立看護大学, 看護学部, 教授 (80295740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 輝美 大阪府立看護大学, 看護学部, 助手 (50326287)
井上 智子 大阪府立看護大学, 看護学部, 教授 (80184761)
高辻 功一 大阪府立看護大学, 看護学部, 教授 (70127249)
石田 宜子 広島県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (70290369)
和田 恵美子 大阪府立看護大学, 看護学部, 助手 (70293818)
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Keywords | 睡眠障害 / 看護ケア / 手首アクチグラム / 睡眠薬 |
Research Abstract |
本年度は3年間にわたる本研究の最終年度である。前年度の睡眠障害と看護ケアに関する患者側調査と看護師側調査から、睡眠障害に影響する環境要因およびその影響力は、寝具、物音、照明や光、同室者といった従来の知見とほぼ同じ傾向を示した。また、今回の調査では就床および起床時刻の変化は、睡眠を障害せずむしろ改善に寄与していた。睡眠薬を服用しての睡眠は、症状・処置の影響を除去し検討を加えたところ、睡眠薬服用者ほど睡眠満足度は低いとの結果を得、睡眠薬服用に代わる看護ケアの必要性が示唆された。 入眠を促す看護ケアには、従来から用いられている傾聴、足浴、マッサージ、リラクゼーション、アロマテラピー等がある。生体機能を回復させるこれらの看護ケアの有用性について、実証的生理的に解明していかなければならない。その際、これまでは睡眠・覚醒に関する研究では脳波、筋電図等の睡眠ポリグラフを用いた方法が主に行われてきたが、臨床の場でこれらを用いることは多くの困難があることは明らかである。今回、本研究で用いた手首アクチグラムは、日々の生活行動を身体の運動量として連続的に記録する。被験者への負担は比較的少なく、数日以上にわたり昼夜連続して装着することも充分可能である。自宅で生活する健康な高齢者を対象に連続した複数日、手首アクチグラムを装着し簡便な自記式生活行動記録とともにデータ収集を行ったところ、睡眠・覚醒リズムの判定に客観性の高い有用な方法であることが明らかになった。この方法を用いることで臨床の場や日常生活の場に睡眠・覚醒の実証的生理的研究を広げられることが明らかになった。今後、不眠高齢者への生活指導介入の効果、入院生活にともなう患者の社会的環境要因・身体的要因・精神的要因を解析するための客観的指標としても手首アクチグラムは有効な測定機器と考えられた。
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Research Products
(2 results)