2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11470523
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
三国 久美 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (50265097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 禎子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教授 (00214974)
深山 智代 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (70060746)
広瀬 たい子 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (10156713)
桑原 ゆみ 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助手 (80295914)
篠木 絵理 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (00275497)
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Keywords | 育児ストレス / 両親 / 縦断研究 / 日本版Parenting Stress Index |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本版Parenting Stress Index(PSI)を用いて乳幼児を持つ親の育児ストレスを縦断的に測定し、1.子どもの成長に伴う育児ストレスの継時的変化、2.父親と母親の育児ストレスの関係(父親と母親の日本版PSI得点の相関)、3.育児ストレスに関連する家族特性を明らかにすることである。平成12年度は子どもの月齢が18ヶ月の時点で両親316組を対象として郵送法による調査を行い、父親208人、母親259人から日本版PSIの有効回答を得た。なお、日本版PSIは15下位尺度からなる自記式質問紙で、高い得点は高い育児ストレスを意味する。得られた結果は以下のとおりである。 1.前年度に実施した子どもが4・10ヶ月の時点での調査から得られたデータと合わせ3時点での両親の育児ストレスの変化をみたところ、日本版PSIの総得点、子どもの特徴に関する総得点、子どもに関する下位尺度「機嫌の悪さ」「気が散りやすい」「親につきまとう」「子どもに問題を感じる」、親自身に関する下位尺度「親役割によって生じる規制」「配偶者との関係」「親としての有能さ」で子どもの月齢とともに増加した。また、子どもに関する下位尺度「刺激に過敏に反応」では子どもの月齢とともに得点が減少した。 2.日本版PSIの全ての下位尺度において、父親と母親の日本版PSI得点に正の相関がみられた。 3.子どもが女児、満期産、現在治療中である、兄弟がいない場合、また母親が無職、育児サークル未参加の場合、家族形態が核家族の場合に18ヶ月時の日本版PSIの下位尺度得点がより高かった。 今後、さらに縦断研究を継続し、子どもの成長に伴う育児ストレスの継時的な変化を明らかにする予定である。
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