2000 Fiscal Year Annual Research Report
UMAPに相応しい特色ある教育プログラム開発にかかわる研究
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11480035
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
水岡 不二雄 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (30199989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呉 俐里 帝京大学, 国際教育研究科, 研究員
南方 久和 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00112475)
二宮 皓 広島大学, 教育学部, 教授 (70000031)
縣 公一郎 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (00159328)
大河 誠司 東京工業大学, 工学部, 助教授 (60201373)
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Keywords | アジア太平洋 / UMAP / インターネット / UMAP Cyber University / 教育プログラム / 情報化 / 大学ディレクトリ / 経済地理学 |
Research Abstract |
2001年度は、アジア太平洋大学交流機構(UMAP)に相応しい教育プログラム開発と、それを可能とする制度的諸条件整備を実現しうる諸政策の検討にむけて、さらに研究活動を推進した。 10月には、研究分担者全体の連携と研究活動のとりまとめを図るため、UMAP総会の機会を利用し、韓国ソウル市に於いて、構成メンバー全員による研究集会を開催した。これは、UMAPのこれまでの発展において議論の焦点となったテーマを、「単位互換制度の国際比較」・「bilateralな交流からmultilateralな交流への移行」・「短期留学において使用する言語―英語か、地元の言語か」・「UMAP Cyber University構想」・「UMAP大学ディレクトリなど、データベースの整備」の5つの領域にわけて、それぞれの現状と課題を明らかにするものであった。研究集会は留学関係者にも周知・公開され、参加者からは、充実した報告と議論で勉強になったと好評であった。 昨年度に引き続き、アジア・太平洋地域の大学交流を活発化させるための、UMAP大学ディレクトリの作成も、本年度の重要な実績であった。当初計画した、アンケートと手動データ入力によるアジア太平洋地域大学データベース作成は、実用化のフィージビリティが低いことがわかったので、インターネットベースにて、代表的なロボット型検索サイトInfoseek社が開発したソフトInktomi Searchを用い、とりあえず、日本以外の大学の、英語サイトに関するアジア太平洋西岸地域の大学情報検索システム「Universearch by UMAP」の構築を目標とした。今年度は試行として、1万ドキュメントの検索を可能とした。幸い、試行版は留学関係者の好評を得たので、明年度には、ライセンスを追加購入し、太平洋西岸諸国全体にシステムの検索対象を拡大して、日本のユーザ向けに、当面日本語環境で実用サービス提供を開始する計画である。 地理学の分野で開発中のプログラムについては、2000年8月に、韓国で参加者の会議を開催し、進行状況を国際学会で報告した。その後、下書きが協力者から集まってきており、明年度に向けた取りまとめの作業への足がかりがつかめた。 2001年3月には、豪州ビーチワースで開催されたUMAP大会には、4人の分担者が出席し、討議に参加して、本研究推進のための制度的条件につき理解を深めた。UMAPの憲章ならびに事務局という制度要因が固まったこの会議は、UMAPの発展の画期を構成するものであった。また、この折、わが国のUMAP関係者より、「UMAP大学」を東京に設立する構想が明らかにされた。今後、本科学研究費によって開発中の教育プログラムが、この「UMAP大学」の枠組みにおいて、大きな役割を果たすことが期待されている。
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