2000 Fiscal Year Annual Research Report
環境適応型のハードウェアとソフトウェアの構成手法に関する研究
Project/Area Number |
11480068
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
渡邉 勝正 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (60026078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀山 貴史 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (60314530)
高木 一義 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (70273844)
木村 晋二 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (20183303)
中西 正樹 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (40324967)
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Keywords | 環境適用 / 能動形プログラム / 知識ベース / 再構成可能性 / 高位合成 / 論理合成 / ハードウェアのタイミング検証 / 量子計算 |
Research Abstract |
本研究は、環境に適応したハードウェアとソフトウェアの構成手法をテーマとしている。すなわち、対象とする情報システムの設計と構成をハードウェアとソフトウェアの両面から捉えて、環境に適応して自律的に構成を変化できるシステムの構築法を研究の目的としている。 平成12年度では、次のような側面から、具体的な提案と設計、および、実装を行なった。(1)環境に適応可能なシステムの記述法について、自発的機能をもつオブジェクトの設計法の提案や、能動形プログラムの構成の具体例の実装を進め、記述法の有効性を確認した。(2)環境に適応可能なハードウェアの実現手法として、再構成可能な機構を持つLSIの構成例として、Javaプロセッサの構成法の研究および学習機能を備えた音声認識回路の設計と実現を行なった。音声認識回路は、2000年日経BP社LSI IPデザインアワードIP賞を受賞した。また、視線推定のハードウェア向きアルゴリズムを確立し、それを実現するLSIの設計を行った。(3)ハードウェアの合成については、多段組合わせ回路の簡単化を局所的な情報に基づいて行う手法を提案し、実験により有効性を示した。今後はこの手法を元に、ハードウェアでハードウェアの合成を行う手法の研究を行う。また、順序回路のタイミングの最適化に有効なマルチクロック経路の検出について、SAT法に基づく検出法を提案し、これまで適用できなかった大規模な回路に適応可能であることを示した。(4)外界の情報を得て知識を獲得する手法として、情報の取捨選択により重要な情報を発見するアルゴリズム、二分決定グラフを用いたデータの論理的な記述からの自動推論の研究を進めた。(5)環境の動的特性を一度に把握して評価するのに量子計算における並列性の利用が考えられる.このため,量子計算モデルと従来の計算モデルの能力の比較等の基礎的研究を始めた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Qiang Zhu,Yusuke Matsunaga,Shinji Kimura and Katsumasa Watanabe: "Robust Heuristics for Multi-Level Logic Simplification Considering Local Circuit Structure"IEICE Transactions on Fundamentals. Vol.E83-A,No.12. 2520-2527 (2000)
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[Publications] Kazuhiro Nakamura,Shinji Maruoka,Shinji Kimura and Katsumasa Watanabe: "Multi-Cycle Path Detection Based on Propositional Satisfiability with CNF Simplification Using Adaptive Variable Insertion"IEICE Transactions on Fundamentals. Vol.E83-A,No.12. 2600-2607 (2000)
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[Publications] Takashi Horiyama and Toshihide Ibaraki: "Reasoning with Ordered Binary Decision Diagrams"Proceedings of the 11th Annual International Symposium on Algorithms and Computation, Lecture Notes in Computer Science 1969. 120-131 (2000)
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[Publications] Masaki Nakanishi,Kiyoharu Hamaguchi and Toshinobu Kashiwabara: "Ordered Quantum Branching Programs Are More Powerful than Orderd Probabilistic Branching Programs under a Bounded-Width Restriction"Proceedings of 6th Annual International Computing and Combinatorics Conference,LNCS 1858. 467-476 (2000)
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[Publications] 渡邉勝正,相良かおる,山下隆義,木村晋二: "不安全な記述からの推測による手指動作の3次元アニーメション表示"電子情報通信学会,第3回手話情報学研究会. 25-32 (2001)
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[Publications] 鬼頭秀明,高木一義,木村晋二,高木直史: "再構成可能部を持つJavaプロセッサにおけるハードウェアJIT機構の検討"電子情報通信学会コンピュータシステム研究会. CPSY2000-65. (2000)