1999 Fiscal Year Annual Research Report
窒化ニオブを用いたテラヘルツミキサ用ボロメータ素子の試作
Project/Area Number |
11554007
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
石井 孝一 木更津工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (80249755)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神代 暁 通商産業省工業技術院, 電子技術総合研究所・電子デバイス部, 主任研究官
小平 眞次 木更津工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50042627)
|
Keywords | テラヘルツミキサ / 窒化ニオブ / ボロメータ / FFO / 格子冷却 / 拡散冷却 / ホットエレクトロン / 超伝導伝送線路 |
Research Abstract |
テラヘルツミキサ素子として、超伝導ホットエレクトロンボロメータを選択し、作製においては、臨界温度の高い窒化ニオブの長所を生かし極薄い薄膜の作製と、安定した素子構造と作製プロセスとすることを目標とした。特性としては、IFの高周波化を目標とし研究を行った。 1.ボロメータのマスクを作製する目的で、電子ビーム露光装置の改良を行った12月まで調整に手間取り実際のマスクを露光するに至っていない。しかし、この装置により、マスク製作だけでなく拡散冷却型のホットエレクトロンボロメータの作製プロセスが可能となった。 2.ボロメータ薄膜に対するエッチングプロセスのダメージ軽減とプロセス全体の改良のため、リアクティブ・イオン・エッチング(RIE)装置を専用チャンバーで製作改良を行った。改良に手間取りまだエッチングの最適条件がでていない、早急に条件を出す予定である。 3.薄膜の膜質としては、薄膜をさらに薄くして行ったときに臨界温度と抵抗を求めることを行ったが形状をボロメータに近い構造としなければならず、マスク作製の遅れにより良い結果を得られていない。 4.窒化ニオブを用いたホットエレクトロン・ボロメータは、格子冷却型で作製した。幅10μm長さ2μmの形状で膜厚を5〜15nmで特性を測定した。NbC_xN_<1-x>の臨界温度が14.8Kで、ボロメータ薄膜の臨界温度は、5〜8Kとなった。この接合は直流特性としては特性が得られた。 しかし、測定前処理でダメージがあり、RF特性を得るに至らなかった。 5.FFOの作製においては、電力検出用SIS素子の性能がまだ不十分であり良好な結果が得られていない。 6.薄膜アンテナのスケールモデルは、ベクトルネットワークアナライザでインピーダンスを測定し、電波伝播室を使用して指向性の測定を行い、作製の方向を決める結果を得た。
|