2001 Fiscal Year Annual Research Report
ダイヤモンドワイヤ工具を用いた次世代型超高能率シリコンスライサーの開発
Project/Area Number |
11555046
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 憲一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (00064452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鍛冶倉 惇 不二越機械工業(株), 営業技術本部研究開発部, 研究係(研究職)
西本 吉伸 不二越機械工業(株), 営業技術本部研究開発部, 部長(研究職)
諏訪部 仁 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (40202139)
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Keywords | 研削 / スライシング / 切断 / ワイヤ工具 / 半導体材料 / 硬脆材料 |
Research Abstract |
近年,LSIチップの高性能化と低コスト化が要求されており,原材料であるシリコンインゴットは大口径化への一途を辿りつつある.それに伴って,内周刃スライシングに代わり,大口径インゴットのスライシングに対応できる遊離砥粒によるマルチワイヤソー方式へと移行したが,次世代へ架橋するスライシング加工技術としてワイヤ表面にダイヤモンド砥粒を強固に固着させたワイヤ工具を利用したマルチワイヤソーが注目されている. 本研究は高性能なダイヤモンドワイヤ工具の開発に加えて大口径シリコンをスライシング加工することを可能ならしめる高能率加工装置の開発をそれぞれ行った.今年度の研究成果はそれぞれ以下の通りである. <ワイヤ工具の開発> 申請者らはφ58μmのピアノ線2本を縒り合わせながら30〜40μmのダイヤモンド砥粒をその縒り線表面に電着可能なメッキ装置を試作し,実験を行った.また,細線を高速走行可能ならしめるワイヤソーも試作し,切断実験を行った.その結果,1.ワイヤ工具径φ0.180mmのワイヤ工具の試作に成功した. 2.加工能率は従来型のワイヤ工具の加工能率より30%向上することが明らかとなった. 3.ワイヤ工具の材料強度試験の結果,加工時のワイヤ張力7.84N以下に設定する必要があることを明らかにした. <加工装置の開発> 工作物を高速で自転させながら高速切断ができる切断装置を用いて切断実験を行った結果,1.工作物を自転させることによって加工能率は2倍まで向上し,加工面粗さも向上することが明らかとなった. 2.ワイヤ工具の往復走行時の反転時間と工作物自転運動の反転時間をずらすことによって加工表面のソーマークと呼ばれる加工痕を低減できることが明らかとなった.
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Research Products
(2 results)