1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11555261
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | 神戸商船大学 |
Principal Investigator |
西尾 茂 神戸商船大学, 商船学部, 助教授 (30208136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 良穂 大阪府立大学, 工学部, 教授 (10117989)
奥野 武俊 大阪府立大学, 工学部, 教授 (60081395)
定兼 廣行 神戸商船大学, 商船学部, 教授 (80081389)
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Keywords | 波高計測 / 船舶工学 / 画像計測 / 可視化 / 光散乱度 / レーザ / 造波抵抗 / 曳航水槽 |
Research Abstract |
自由表面における大気と水の光散乱度の違いを利用して、波高分布計測を行なう画像計測システムの開発を行なった。画像を利用した流場の計測システムは、PIVに代表されるように流れを可視化し、これに含まれる物理量を抽出するといったプロセスを通じて行われる。画像計測の手法を波高分布に応用するには、この可視化をどのように実現するかが重要となる。自由表面は大気と水の境界面であり、物理的には面として存在するが厚さのない量である。このような計測対象の特殊性は、可視化の難しさにも反映しており、これまで自由表面への計測用格子の投影やモアレ縞を利用した可視化が行われてきた。本研究では、レーザーシート光を自由表面下部から照射し、水の光散乱度が大気のそれより格段に大きいことを利用して、画像上で観測される明暗部の境界を自由表面位置として認識させ、その位置の抽出を行なうことにより、安定して自由表面位置の同定を行なうことができた。計測システムは、曳航水槽において計測される画像の輝度、時間ならびに空間の解像度などを勘案し、構築を行なった。具体的には、レーザー出力の調整、シリンドリカルレンズを使った計測精度の向上、計測断面の船体との相対位置の同定などが検討された。本システムでは、シート光を通過する船体が造る波の断面形状を時系列で計測し、それを計算機上で再構成することにより、比較的短い時間で波高分布の計測を行なうことができた。
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