2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11555262
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Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
金原 勲 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50011101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 勇 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00143389)
吉成 仁志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20167737)
影山 和郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50214276)
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Keywords | ライザー管 / CFRP / 継手形状 / 破壊シュミレーション / 初期破損 / AE |
Research Abstract |
複合材料ライザー管の継手構造に対して、破壊のモデルを作成し、破壊則を適用して有限要素法による破壊シュミレーションを行った。また、その結果を引張り強度試験結果と比較し、破壊モデルの妥当性を検証した。更に、解析精度を推定し最終破壊強度の設計荷重に対する安全余裕の程度を検討した。主な成果を下にあげる。 1)試験体に対しては初期破壊荷重に関して最大応力説、2次式破壊則とを比較した結果、最大応力説が低い破壊荷重を示し、その破壊モードはヘリカル層周方向引張り破壊となった。 2)2次破壊則では初期破壊モードはフープ層軸方向(繊維方向直角)引張り破壊となった。 3)最大破壊荷重では、最大応力説、2次式破壊則との比較の結果、2次式破壊則が低い破壊荷重となり安全側の判定となることが判明した。 4)引張り強度試験結果と比較すると、最終破壊部位はほぼ一致し、解析結果は安全側の良い推定値を与えた。 5)最終破壊モードはヘリカル層軸方向引張り破壊となり、最終破壊モード分布ではせん断破壊モードも混在する複合的な破壊形態であると推測される。 6)ヘリカル層の破壊モデルでは20゜(70゜)巻きヘリカル層では周方向破壊は樹脂破壊、軸方向破壊は繊維破壊と仮定したモデルが妥当である。 一方、FRP製ライザー管の損傷および損傷発生標定に関してマットGFRP製パイプへのAE法の適用可能性について基礎実験を行い、以下の知見を得た。マットGFRPパイプの2次元位置標定試験から標定誤差率は2.69%と精度の高い結果を得た。また、パイプの3点曲げ試験からAEの発生は人工切欠き部の損傷と負荷部からのノイズが計測されたが、イベント数の比較では分別不可能であったが、AEエネルギー比較から切欠き損傷からのAEを明瞭に分別可能であることを確認した。
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