2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11557098
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小塚 裕 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (10126055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 邦生 宇部興産株式会社, 高分子研究所, 主任研究員
池田 博之 宇部興産株式会社, 高分子研究所, 主席研究員
窪田 博 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00262006)
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Keywords | 大動脈瘤 / ステントグラフト / 血管内手術 / 超薄型人工血管 / 高吸水性ポリマー / 自己膨潤型人工血管 / エンドリーク |
Research Abstract |
本年度は以下の研究を行った. 1)自己膨潤型人工血管の作成と吸水による壁厚の変化(膨潤度)の検討 壁厚100μmの超薄型人工血管と超吸水性ポリマー(SAP-C)を用いて3層構造(内層のグラフトの外側にシート状SAP-Cを巻き,その外側に外層のグラフトを被せ,両断端をポリプロピレン糸で縫合)の人工血管を作成した.自己膨潤型人工血管の生理食塩水吸収による壁厚の変化を検討した(n=5).SAPグラフトの壁厚は吸水前の0.68±0.04mmから吸水後は2.76±0.32mmに有意に増加した. 2)endoleakテスト 2種類の超吸水性ポリマー(SAP-AとSAP-C)を用いた自己膨潤型人工血管と直径20mmのZ-ステントを用いてステントグラフトを作成した.内腔に凹凸のあるガラス管を作成し,ステント・グラフトを内挿してリークテストを行った.109cm水柱の圧を動脈瘤モデルの瘤内に加え,ガラス管内に漏出する単位時間当たりの生理食塩水量をリーク量とした.SAPを含まない2層の人工血管を使用したステントグラフトをコントロールとして用い,リーク量を経時的に比較検討した(n=5).SAP-Aのステントグラフトではコントロールのものよりもどの測定時点においてもリーク量が有意に(p<0.01)少なく, SAP-CのステントグラフトではSAP-Aのものよりもどの測定時点においても有意に(p<0.001)リーク量が少なかった.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 小塚裕 ほか: "大動脈瘤に対するステントグラフト治療"Cardiac Practice. Vol 11(2). 195-201 (2000)
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[Publications] 小塚裕 ほか: "ステントグラフトを使用した胸部大動脈置換術"循環器科. Vol 48(1). 62-67 (2000)
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[Publications] 小塚裕 ほか: "胸部大動脈瘤に対するステントグラフト治療の成績向上を目指した 医療機器の開発と臨床応用"日本外科学会雑誌. Vol 101(Suppl). 68-68 (2000)
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[Publications] Y.Kotsuka, et al: "Open Surgery Combined with Stent-graft Procedurefor An Aortic Arch Aneurysm"Cardiovasc Surg. Vol 8(Suppl). 79-79 (2000)
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[Publications] 小塚裕 ほか: "弓部大動脈瘤に対するステント・グラフト併用 open surgeryの成績と問題点"日本胸部外科学会雑誌. Vol 48(Suppl). 159-159 (2000)
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[Publications] 小塚裕 ほか: "胸部大動脈瘤置換術におけるステントグラフトの応用"胸部外科. Vol 54(1). 53-53 (2001)
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[Publications] Y.Kotsuka, et al: "Proceedings of the 49th European Society for Cardiovascular Surgery"Monduzzi Editore. 479 (2000)