2000 Fiscal Year Annual Research Report
新しい骨質診断に基づく最適形状インプラントの選択基準
Project/Area Number |
11557150
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
赤川 安正 広島大学, 歯学部, 教授 (00127599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田地 豪 広島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (80284214)
細川 隆司 広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60211546)
佐藤 裕二 広島大学, 歯学部, 助教授 (70187251)
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Keywords | インプラント / 骨質診断 / 口内法X線写真 / QCT / μCT / 三次元有限要素解析 |
Research Abstract |
骨質は義歯やインプラントの支持に深く関わっており,皮質骨の少ない骨においては海綿骨を適切に評価することがとりわけ必要となる。本研究では,シリンダー型インプラントに付与したグルーブの深さが骨支持に与える影響を明らかにすることで,新しい骨質診断に基づく最適形状インプラントの選択基準を検討した。 ニホンザル成猿2頭の下顎両側第一,第二小臼歯,第一大臼歯を抜去,3ヵ月後に同無歯顎部に0.15mmと0.35mm,および0.25mmと0.45mmの組み合わせのグルーブを付与したインプラントを埋入し,3ヵ月後の治癒期間の後にインプラントを含む顎骨を摘出して非脱灰レジンブロックを作成,インプラント上端から連続的に得られた水平断研磨標本にトルインジンブルー染色を施したの地に光顕的に観察,画像解析ソフトを用いてグルーブ内の骨接触率や骨面積を計測した。これらの値と埋入前に測定した骨密度との相関についても検討し,さらには,連続研磨標本から三次元有限要素モデルを作成し,インプラント周囲骨における応力解析も行った。 シリンダー型インプラントのグルーブの深さにより骨接触の様相が異なること,さらに,埋入部位の骨密度によっては0.35mmグルーブでは骨接触率を,0.45mmのグルーブでは骨接触率および骨面積率をそれぞれ低下させていた。また,三次元有限要素モデルを使ったインプラント周囲骨における応力解析の結果から,インプラントに皮質骨が近接している場合,インプラント頚部および底部の骨に,またインプラント周囲に海綿骨が豊富な場合,インプラント頚部および底部さらには骨梁の細い部分などに大きな応力が生じていた。 これらの本研究により明らかとなったことから,新しい骨質診断に基づく最適形状インプラントの選択基準のベースが出来上がったと言える。
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