2000 Fiscal Year Annual Research Report
総義歯患者のbio-behavio-psycho-socio modelの構築
Project/Area Number |
11557151
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
貞森 紳丞 広島大学, 歯学部, 助教授 (40187167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安部倉 仁 広島大学, 歯学部, 助手 (30159454)
村田 比呂司 広島大学, 歯学部, 助手 (40229993)
浜田 泰三 広島大学, 歯学部, 教授 (50034244)
中居 伸行 広島大学, 歯学部, 助手 (90284215)
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Keywords | 義歯装着者 / 義歯装着状況 / 痴呆の程度 / 口腔内状態 / 日常生活動作能力 / 口腔ADL / 咬合支持 / カンジダ |
Research Abstract |
義歯装着者(総義歯装着者を含む)は、日本が高齢社会になるに伴い増加することが推察される。さらに、高齢社会の大きな問題として痴呆の問題がある。痴呆の問題は、医療の問題のみならず、社会的にも日本社会がこれから対処してゆかなくてはならない大きな問題である。重度の痴呆になれば、介護が必要となり、人的、社会的資源を必要とする。総義歯患者のQOLの向上のモデルとして、痴呆老人の義歯装着者を検討することは意義のあることと考えられる。 痴呆は、患者自身はいうまでもなく、周りの家族などの生活にも大きな影響を及ぼす。う蝕などの歯科の疾患に対しては、予防や口腔内清掃によるメインテナンスが必須であり、義歯に対しても同様である。しかしながら、患者の生活環境は様々であり、生活環境などからも種々の影響を受けていることは容易に推察できる。入院している痴呆患者の口腔内状態を検討することは、その生活環境も比較的把握しやすく、検討の精度が向上することが期待される。今回は、単科精神病院の痴呆病棟入院患者の口腔内の実態および義歯装着について調査し、痴呆の程度、日常生活動作能力などの及ぼす影響について検討した。調査対象者は、単科精神病院の痴呆病棟入院患者であり、口腔内状態は、現在歯数、残根歯数、喪失歯数、咬合支持、義歯装着状況、口腔ADL、口蓋粘膜からのカンジダの検出などを調査した。痴呆の程度は、改訂長谷川式簡易知能評価スケールで、日常生活動作能力はN式ADL(5項目の評価で行う)により評価した。 現在も引き続き検討中であるが、現在までの生活環境(口腔内の清掃も含めて)など口腔内状態に影響を及ぼしているのではないかと推察される。
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