1999 Fiscal Year Annual Research Report
科学教育における情報通信ネットワークを利用した学習環境のデザイン
Project/Area Number |
11558013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
稲垣 成哲 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (70176387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 浩 NEC C&Cシステム市場開発推進本部, 課長(研究職) (80332146)
蛯名 邦禎 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (50151999)
野上 智行 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80127688)
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Keywords | 科学教育 / 情報通信ネットワーク / 学習環境のデザイン / 再構成型コンセプトマップ作成ソフトウェア / コラボレーション / リフレクション / エスノグラフィ / 電子メール・コミュニケーション分析 |
Research Abstract |
1.科学教育において情報通信ネットワークを利用した学習環境を実現させるためのソフトウェアについて,その開発理念に求められる指針を実践的に検討した。検討のための基礎資料を収集するために,エスノグラフィ及び電子メール・コミュニケーション分析の手法を用いて,コンピュータが初めて導入された小学校における学習環境のデザインのプロセスを調査した。 2.1.で検討された指針に基づいて,ソフトウェアをデザインした。本年度は,その基礎的な作業として,スタンドアロン版の再構成型コンセプトマップ作成ソフトウェアを開発した。本ソフトウェアの開発目的は,授業におけるコラボレーションやリフレクションの促進である。従来のソフトウェアと比較して新しい特徴は,次の2点である。(1)学習者がコンセプトマップを作成するときの全過程を再現できる,(2)再現の途中からでも修正を加えてコンセプトマップを発展させることができる。 3.開発したソフトウェアについて,小学校の教師や児童を対象に評価実験を実施した。評価の観点は,ソフトウェアのユーザビリティと,教室におけるコラボレーションやリフレクションの促進であった。得られた結果は,教師も児童も,ユーザビリティの高さやコラボレーション及びリフレクションの促進について概ね肯定的に評価したことであった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 稲垣成哲: "再構成型コンセプトマップ作成ソフトウェアのデザイン"日本科学教育学会研究会研究報告. 13・6. 51-54 (1999)
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[Publications] 舟生日出男: "再構成型コンセプトマップ作成ソフトウェアの開発"日本科学教育学会第23回年回/JSSE・ICASE・PME合同国際会議論文集. 229-230 (1999)
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[Publications] 山口悦司: "コンピュータが導入された学習環境のデザイン:支援者間の電子メール・コミュニケーション分析"日本科学教育学会第23回年回/JSSE・ICASE・PME合同国際会議論文集. 231-232 (1999)
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[Publications] 鈴木栄幸: "小学校におけるコンピュータ教育導入過程のエスノグラフィ-あるコンピュータ担当教師の学習過程に注目して-"日本教育工学会第15回大会講演論文集. 183-184 (1999)
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[Publications] 山口悦司: "再構成型コンセプトマップ作成ソフトウェアの開発と評価:小学校理科授業への導入の試み"日本科学教育学会研究会研究報告. 14・4. 25-28 (2000)
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[Publications] 舟生日出男: "再構成型コンセプトマップ作成ソフトウェアの開発と評価-小学校教師からみた授業利用の可能性-"日本教育工学会研究報告集. JET2000-1. 53-58 (2000)