2001 Fiscal Year Annual Research Report
科学教育における教材研究法の確立と公立学校との遠隔共同研究システムの開発
Project/Area Number |
11558014
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
益子 典文 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10219321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片平 克弘 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (70214327)
小野瀬 雅人 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (40224290)
佐古 秀一 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (30153969)
森田 祐介 長崎大学, 教育学部, 講師 (20314891)
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Keywords | 認知科学 / 教材開発 / 教育実践研究 / 数学教育 / 理科教育 / データベース / 遠隔授業 / パートナーシップ |
Research Abstract |
1.科学教育における新い教材研究法の確立とその効果 数学および理科の教材として,次のような研究方法論を考案し,その効果を検証した。 (1)民俗学的方法:地域教材開発のため,授業者自身がフィールドワークを行い,地域に住む人々の記憶から地域の歴史的変遷の背景となる種々の要因を発掘することにより,教材開発を行うものである。 (2)事例外挿法:理科学習において,通常の授業で学習した基礎的概念を拡張・定着する目的で,複数の日常的な事象を計画的に提示することにより,連続的な橋渡し方略を実現するものである。 (3)意外性発生法:基礎的な知識の効果的な運用をあらかじめ分類し,学習者が解決する問題の中に組み込むものである。昨年度開発した課題対話型目標分析法の応用である。 2.科学教育における評価基準(ルーブリック)開発のための基礎的研究 教師にとっては児童生徒の反応を評価する明確な基準となり,また,学習者にとっては明確な学習目標として利用できるルーブリック開発のための基礎的研究を行った。5名の現職中学校数学教師に対し,同一の生徒の反応を評価するため,ルーブリックがある場合/ない場合,の評価プロセスを調査したところ,ルーブリックがある場合には,加点的評価を行う傾向にあることが示唆された。 3.遠隔共同研究システム/学習システム・推測型学習コンテンツの開発 市内の公立学校との共同研究体制および共同教育改善体制(地域一体型教育改善システム)を確立し,研究者自身がフィールドワークを行う中から,大学教育改善のための教材開発を行った。その教材は,現職教員の実践知を学ぶ際に,受講生自身が推測活動を行うことにより,学習効果を向上させるものである。講義補完型WBT(Web Based Training)システムを開発し,実際の大学院講義で利用したところ,当初予定した効果を検証することができた。
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Research Products
(17 results)
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[Publications] 益子典文: "課題対話型目標分析法による認知的な教育目標の抽出-中学校数学科の文字式の論証課題に対する適用の試み-"科学教育研究. 25巻1号. 24-34 (2001)
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[Publications] 林雄二, 益子典文: "科学的な物質観の形成を促進する教材開発に関する研究(2)-物質変化の事例を用いた外挿法による単元開発とその評価-"科教研報. 16巻1号. 25-30 (2001)
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[Publications] 樽本導和, 益子典文: "自然法則の技術的応用を取り入れた「ものづくり」活動を基盤とする理科単元開発(II)"科教研報. 16巻1号. 31-36 (2001)
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[Publications] 片平克弘: "理科におけるポートフォリオ評価の意義"理科の教育. 50巻2号. 12-15 (2001)
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[Publications] 武田栄治, 益子典文: "問題解決学習における児童のWeb検索活動を促進する条件-社会科の問題解決学習におけるインターネットの有効利用-"日本科学教育学会年会論文集. 25巻. 297-298 (2001)
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[Publications] 白井正博, 益子典文: "地域環境システムの因果理解に基づく環境教育カリキュラムの開発-地域の自然の因果的理解に基づく環境教育教材とその利用-"日本科学教育学会年会論文集. 25巻. 313-314 (2001)
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[Publications] 益子典文, 森田裕介: "科学教育におけるルーブリックの開発と利用に関する基礎的研究(1)-ルーブリックの利用が教師の学習理解に及ぼす影響-"日本科学教育学会年会論文集. 25巻. 425-428 (2001)
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[Publications] 森田裕介, 益子典文: "科学教育におけるルーブリックの開発と利用に関する基礎的研究(2)-米国におけるルーブリックの実践例-"日本科学教育学会年会論文集. 25巻. 429-430 (2001)
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[Publications] 濱崎和司, 益子典文: "中学校理科における学習活動を促進する発問の基礎的研究"日本科学教育学会年会論文集. 25巻. 439-440 (2001)
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[Publications] 樽本導和, 益子典文: "自然法則の技術的応用を取り入れた「ものづくり」活動を基盤とする理科単元開発(I)"日本科学教育学会年会論文集. 25巻. 475-476 (2001)
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[Publications] 森田浩二, 益子典文: "高等学校地学における準多文化アプローチの試み-伝統的自然観,科学的自然観からシステム的自然観へ-"日本科学教育学会年会論文集. 25巻. 151-152 (2001)
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[Publications] 林雄二, 益子典文: "科学的な物質観の形成を促進する教材開発に関する研究-小学校6年生「燃焼」単元を通して-"日本科学教育学会年会論文集. 25巻. 395-396 (2001)
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[Publications] 高木順子, 益子典文: "数学的知識の運用能力を高めるための教材特性の研究〜意外性を成立させる教材の条件を中核として〜"日本科学教育学会年会論文集. 25巻. 453-454 (2001)
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[Publications] 佐古秀一, 益子典文: "情報教育を契機とした「地域一体型教育改善システム」の構築(1)-学校-教育委員会-大学のパートナーシップの実現形態-"日本教育実践学会研究大会論文集. 4巻. 56-57 (2001)
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[Publications] 益子典文, 佐古秀一: "情報教育を契機とした「地域一体型教育改善システム」の構築(2)-遠隔学習のための教師教育用教材開発-"日本教育実践学会研究大会論文集. 4巻. 58-59 (2001)
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[Publications] 益子典文, 森田裕介: "教育実践力を高めるWBTコンテンツ開発に関する基礎的研究(1)-推測型Web教材の開発方法論と大学講義での活用-"日本教育工学会全国大会講演論文集. 17巻. 149-150 (2001)
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[Publications] 森田裕介, 益子典文: "教育実践力を高めるWBTコンテンツ開発に関する基礎的研究(2)-教員養成系大学学部生に対する推測型Web教材の有効性の検討-"日本教育工学会全国大会講演論文集. 17巻. 151-152 (2001)