2000 Fiscal Year Annual Research Report
介護保険法の施行による在宅介護への影響についての研究-千葉市と松本市の地域比較
Project/Area Number |
11610168
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
広井 良典 千葉大学, 法経学部, 助教授 (80282440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立岩 真也 信州大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30222110)
岡村 清子 東京女子大学, 文理学部, 助教授 (70150878)
手塚 和彰 千葉大学, 法経学部, 教授 (90013010)
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Keywords | 介護保険法 / 在宅介護 / ホームヘルパー / 要介護老人 / 要介護認定 / フアマネージャー / 介護老人保健施設 / ディザービスセンター |
Research Abstract |
平成12年度は昨年実施した調査の分析を行った。当初は、千葉と松本でそれぞれホームヘルパー80人に配付したが、実際に回収できたのは、千葉市21人、松本市19人であった。介護保険制度の導入直前の時期であり、多忙のために協力ができないという回答も多くみられた。そこで、統計的分析はせずに、ケーススタディ分析を行った。千葉市、松本市共通に、介護保険が導入されることにより、費用が高くなる人と低くなる人の格差がある、これまでのサービスを受けれられなくなる、新しいケアマネージャーが来るために、これまでのヘルパーとの関係がなくなってしまう、家族に制度を理解してもらうことが大変、多忙で良い介護ができるか不安などの意見が出された。 そこで、本年は社会福祉協議会の担当者に対するヒヤリングを行った。千葉市では要介護認定が低くてこれまでと同様の充分なサービスを受けられない高齢者については、障害者福祉で補っているとのことであった。また また、総合施設である松本市城山介護老人保健施設とデイサービスセンターの施設長と担当職員からのヒヤリングを行った。この施設は介護保険導入後に大きな変化はないが、今後様々な問題がでてくるであろうと述べていた。またサービスを利用している高齢者にもインタビューしたが、保険料や費用負担の問題を挙げる者がみられた。 今回は、調査対象地域ではないが、高齢化率が39%となっている長野県小川村の保健センター中心に介護のネットワーク作りについてのヒヤリングを行った。介護保険導入前より地区講座を何度も開催して町民の理解を求めており、大きな混乱もなく介護保険導入前と同様に実施されていた。
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