2000 Fiscal Year Annual Research Report
大学新入生の実態に即した教授技法の開発に関する調査研究
Project/Area Number |
11610258
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
戸田山 和久 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (90217513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 俊樹 名古屋大学, 高等教育研究センター, 講師 (30303598)
近田 政博 名古屋大学, 高等教育研究センター, 講師 (80281062)
池田 輝政 名古屋大学, 高等教育研究センター, 教授 (90117060)
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Keywords | 教授技法 / 1-2年次教育 / 授業改善 / ティーチング・ティップス / 教員研修 / 授業デザイン / シラバス |
Research Abstract |
本研究は次の2点を目標とした。1〜2年次共通教育における教授技法をターゲットとして、現在は「コツ」や「ちょっとしたアイディア」という形で散在しているにすぎない日本の大学新入生の実態に即した教授技法の改善を図る際に必要となる実践的知識を調査、整理し、理論的整合性と、利用しやすさという2つの観点から体系化すること。その成果を、教員個人個人が日常的に利用でき、また様々な研修等でも利用可能な形で個々の教員にフィードバックするための効果的手法を開発すること。単に教授技法の整理・体系化・開発にとどまるものではなく、そうした技法のフィードバック、公開、活用法までを視野に入れ、具体的な成果物を提供することを目標とした点が、本プロジェクトの独自性であった。 以上の研究の結果、「授業デザイン」という観点から個々の教授技法を体系化することが有効であることが判明し、その成果として、名古屋大学高等教育研究センターのホームページ上にオンライン版ティーチング・ティップス(授業改善のためのアイディア集)「成長するティップス先生」を製作・公開した。これは日本初のオンライン・ティップスとして大きな反響を生んだ。さらに、オンライン版に寄せられた利用者の意見等を検討して、それを漸次的に改訂する作業、他大学でのFD事業に参加しての名古屋大学外の利用者の声を聴取する作業を行った。これらの成果は、平成12年度末に刊行したペーパーバック版(『成長するティップス先生-授業デザインのための秘訣集』玉川大学出版部)に盛り込まれている。
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[Publications] 池田輝政: "コスト効果分析手法に基づく授業研究法の開発研究"名古屋高等教育研究. 第1号. 45-65 (2001)
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[Publications] 中井俊樹: "クラス規模が授業評価に与える影響に関する-考察"大学論集. 第30集. 109-123 (2000)
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[Publications] 戸田山和久: "成長するティップス先生-授業デザインのための秘訣集"玉川大学出版部. 187 (2001)