1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11620014
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
川田 昇 神奈川大学, 法学部, 教授 (10078264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 正司 十文字学園女子大学, 教授 (50073036)
二宮 孝富 大分大学, 経済学部, 教授 (20096431)
有地 亨 九州大学, 名誉教授 (10037062)
依田 精一 東京経済大学, 名誉教授 (10090656)
星野 澄子 神奈川大学, 短期大学部, 講師 (10291866)
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Keywords | 協議離婚制度 / 婚姻費用分担 / 夫婦破綻 / 養育費 / 履行確保 / 電話相談 |
Research Abstract |
わが国では、夫婦破綻(離婚・別居)に直面した母子世帯の70%が別れた相手方から養育費の支払いを受けておらず、世帯の年収はおよそ220万円という困苦欠乏の状況におかれている。その要因は、夫婦の形式的な平等を建前とし実質的な社会的強者と弱者の関係への配慮に欠ける日本特有の、戸籍の届出制度と連携する協議離婚制度という法的枠組みに根ざしている。この制度的制約の中にあってなお、社会的弱者である母子にとって、元夫(父)の婚姻費用の分担の不払いや養育費支払いの不履行に対しどのような有効・適切な法的諸条件の整備がんされるべきか、という課題にむけて具体的な立法提言を行うことを目的として本研究組織はスタートした。 上半期から11月初旬に至るまで、これまで数多くの離婚裁判を手掛けられ研究協力者でもある二人の弁護士を講師に、実状を把握するための研究会をもった。また、外国家族法の研究者でもある研究代表者、研究協力者、外部から招聘した民事訴訟法学者を講師陣に、イギリス、フランス、ドイツをはじめ各国の養育費制度および養育費の履行確保と強制執行についての研究会も回を重ねた。それと並行し、夫婦破綻に伴う母子家庭の現状を実証的な総合調査によって明らかにするための端緒として、協力を求められる民間相談機関との折衡を行った。その結果、現代家族問題研究所が実施してきた各種の相談の中でも電話相談が資料として検討に値することから、第1段階として1995年2月25日〜1998年12月26日の相談受付分2262件の貸与を受け、パソコン入力へむけて資料を整理し、入力を行った。本年1月から定例研究会では、電話相談データの集計表をもとにその解析と検討を行っている。 次年度は、この集計表から得られた諸事実を参考として研究班独自の調査項目を完成させ、首都圏と九州地区で実態調査を行い、立法提言に結びつけてゆくことを目指している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 星野 澄子: "長女四代の記-エチュ-ド"東京経大学会誌. 217. (2000)
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[Publications] 依田 精一: "老人介護保険制度実施の基礎条件"東京経大学会誌. 217. (2000)
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[Publications] 依田 精一: "介護保険と自治体の現実(1)"労働運動研究. 12月号. (1999)
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[Publications] 依田 精一: "介護保険と自治体の現実(2)"労働運動研究. 3月号. 34-37 (2000)