2000 Fiscal Year Annual Research Report
日本企業におけるキャリア・ディベロップメント・プログラム(CDP) に関する研究
Project/Area Number |
11630116
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
FIRKOLA PETER 北海道大学, 留学生センター, 助教授 (30301013)
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Keywords | キャリア / CDP / キャリア・ディベロップメント / HRM |
Research Abstract |
本研究の目的は日本の大企業のキャリア・ディベロップメント・プログラム(CDP)の実践における最近の傾向を検討することである。本年度は次の2点を実施した。 1.日本の大企業の人事がどのように変化してきたか、そしてどのように変化して行くかを検討した。各産業の大企業が人事面においてどこまでキャリア・デベロップメントを実践しているか検討した。検討の結果として、日本の企業においてはキャリア・ディベロップメントに関するパラダイム転換を解明した。インタビューから新キャリア・ディベロップメント・パラダイムを説明するための枠組みを作成した。 2.日本の大学生のキャリア志向について調査を行った。この研究は、変容しつつある現在の職場への進路を決定しようとしている日本およびカナダの大学生のキャリア志向を比較検討した。主としてSchein(1990)のキャリア・アンカー質問票調査に基づく手法を両国の経済・経営学部の学生に用いた。調査の結果、日本の大学生は(雇用の)保証安定、地域への定着を志向しているのに対し、カナダの大学生は管理能力の志向の重視していることを示した。企業家精神の志向やライフスタイルの志向については二国間に特別な差異は存在しなかった。日本の大学生は自らのキャリアに関する期待を、現在進行中の企業の年功的人事制度の革新に対応して調整する必要があることを本研究は示唆する。
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