1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640413
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
塚原 弘昭 信州大学, 理学部, 教授 (20242711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 隆司 科学技術庁防災科学技術研究所, 室長(研究職)
佐竹 洋 富山大学, 理学部, 教授 (40134994)
森清 寿郎 信州大学, 理学部, 助教授 (90115379)
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Keywords | 地震地下水 / 地震化学 / 松代群発地震 / 長野県西部地震 / 温泉成分 / 断層地下水 |
Research Abstract |
1.松代群発地域内の湧水を化学分析および同位体分析し,一種類の高濃度の地下水が低濃度の地下水と混合しさまざまな濃度の湧水になっていることが分かった.深部源水の組成を知る見通しがついた. 2.糸魚川-静岡構造線上にある諏訪湖温泉は,地域内各地からの湧出温度をみると,高温泉が何本かの線上に並んでおり,これは断層線であるとかねてから指摘されている.温泉源泉から採水し,化学分析を行った結果,源泉によってイオン濃度は大きく異なるにもかかわらずNa^+対Cl^-の比は一定値であることが判明した.これは,すべての源泉が高濃度の深部源泉とつながっていることを示している.一つの断層線ではないかと推定される. 3.長野県西部地震地域の温泉・冷泉の化学成分を分析した.推定断層との明瞭な関係は見えなかった.御嶽山に近いほどSO^<2->_<4->の濃度が高く,硫黄成分は火山性のものであろう推定される. 4.まだ側定数が十分でなく,今後データを増やし,断層深部流体の化学成分,同位体組成を明らかにしたい.
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