2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11640548
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Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
武内 征司 新潟薬科大学, 薬学部, 教授 (00131011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 豊 新潟薬科大学, 薬学部, 助手 (20267652)
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Keywords | フルオラスキラル配位子 / 安定フルオラスタグ / 触媒 / 不斉合成 / 配位子のリサイクル |
Research Abstract |
前年度は、フルオラス側鎖として(F_<13>C_6CH_2CH_2)_3Si基を持つ(R)-BINOLを合成し、これを配位したTi-錯体で、芳香族アルデヒドのジエチル亜鉛による触媒的不斉アルキル化反応をFC-72とトルエンの二相系で行い、生成物を含むトルエン相を取り除き、反応物を含むトルエン溶液を新たに加えて、繰り返し反応を行うことに成功した(Tetrahedron Lett.,2000,41,57-60)。しかし、苛酷な反応条件ではSi-C結合が開裂する恐れもあるので、フルオラス側鎖がC-C結合で結びついたものが望ましい。本年度は、このような側鎖導入基として(F_<13>C_6CH_2CH_2)_3C-C_6H_4-CH_2Brの合成法を確立し、エフェドリンのアミノ基と反応させて、フルオラスベンジル基を導入した配位子、フルオラスベンジルエフェドリンを合成することに成功した。このキラル配位子を用いて、ベンズアルデヒドのジエチル亜鉛によるアルキル化を検討した。後処理後粗生成物をフルオラス逆相シリカゲルカラムに吸着させ、アセトニトリル次いでFC-72で流出させると、フルオラスエフェドリンは簡単に生成物と分離することができ、そのまま次の反応に用いても、全く同じ化学収率及び不斉収率(90%,83%ee)が得られ、これを何度も繰り返すことができる事が分かった。 このように、今回合成したフルオラスベンジル基は、タグとして結合したものをフルオラスにし、回収リサイクルを極めて容易にすることが明らかになった。フルオラスベンジル基は、保護基としても使用することが出来るので、種々の利用法が考えられる。
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