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1999 Fiscal Year Annual Research Report

多変量解析・分子遺伝学的手法によるホタルイ属植物の系統分類学的解析

Research Project

Project/Area Number 11640699
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

内野 明徳  熊本大学, 理学部, 教授 (00040501)

Keywords多変量解析 / 形態分析 / ホタルイ属植物 / 系統分類 / 染色体
Research Abstract

ホタルイ属(Schoenoplectus)植物に存在する新種あるいは雑種と推定されている植物のうち、本年度はハタベカンガレイ(推定新種)および近縁種のカンガレイとヒメカンガレイについて、以下の点を分析・解明した。
1.形態分析。
熊本県、大分県および広島県の自然集団からの多数個体を用いて、21形質の測定を行い、主成分分析法を行った。その結果、3種の植物はそれぞれ異なるクラスターを形成した。したがって、これらを3種の植物はそれぞれ独立した種であることが明らかになった。分析した形質は以下のとおりである。稈数、稈高、稈幅、小穂数、小穂長、小穂幅、苞長、鱗片数、刺針状花被片数、刺針状花被片長、花柱数、花柱長、葯長、痩果数、痩果長、痩果幅、痩果の形態、痩果表面の皺、花粉稔性、結実率、発芽率。
2.染色体数変異の解析。
3種の植物の根端細胞を用いて染色体数の分析を行った。その結果、3種ともに個体内・個体間における染色体数の著しい変異が観察された。これは極めて稀な現象である。カンガレイでは染色体数は2n=37〜44で最頻値2n=42、ヒメカンガレイでは染色体数2n=32〜39で最頻値2n=36、ハタベカンガレイでは染色体数2n=68〜76で最頻値2n=73、76であった。このことより、ハタベカンガレイは他の2種と倍数関係にあることが明らかとなった。また、染色体長の比較から、幅広い染色体数変異は染色体の切断・融合に起因するものではなく、分裂後期における染色体分体の不分離によるものであることが推察された。

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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