2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650442
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松尾 芳樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90173806)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 毅 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (90242271)
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Keywords | 人間-機械協調 / 熟練作業 / 容易化 / 表面筋電位 / 作業精度 |
Research Abstract |
本研究では人間と機械が共同して作業を行うような人間-機械協調制御系を対象に,操作性が高く,熟練を要する作業を容易に実現できるようなシステムの設計手法を開発することを目的としている.本年度は昨年度に引き続き以下の検討を行った. [作業対象の動特性変化認識を考慮した人間-機械協調作業系の制御] 機械加工や手工芸といった熟練を要する作業では,手先を思い通り正確に移動させることと,作業対象の状況や作業の進み具合いなどを作業中の手応えや対象からの反力といった情報から察知して適宜作業に反映させていくことが重要である.昨年度,作業者の手先力から手先位置までの伝達特性とその伝達特性の作業対象動特性変化に対する感度特性をそれぞれ整形可能な人間-機械協調制御系補償器の設計法を考案し,汎用ロボットマニピュレータを用いて構成した一自由度人間-機械協調制御系実験システムにより,作業対象特性の変化を強調して人間に伝えることで人間単独では達成困難な難しい作業が容易化されることを示した.本年度は計測可能な物理量を拡張し,より一般性を高めた制御系構成と補償器設計法を導いた.さらに,作業対象動特性を再現する作業対象シミュレータを実現し,二自由度平面運動作業が可能な実験装置を開発した. [表面筋電位信号の人間-機械協調制御系への応用に関する研究] 人間の疲労度や緊張度などに応じて機械側がその特性を自己調整し高度な操作性を実現する人間-機械協調制御系の開発を念頭に置き研究を行っている.本年度は,レバー操作時における筋疲労に伴う作業精度低下に注目し,筋疲労による表面筋電位変化と作業精度低下との関連性について検討した.任意の動特性を再現する能動レバー装置の利用と位置決め作業パターンの適切な選定を行い,位置決め精度の変化と表面筋電位の振幅・周波数変化との関連が探究可能な実験システムを構築した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 稲葉毅: "作業対象の動特性変化を認識しやすくする人間-機械協調制御系の設計法"電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌). 120-C・11. 1754-1761 (2000)
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[Publications] 田中健一郎: "人間-機械協調運動系への応用のための表面筋電位による疲労指標の実時間検出"計測自動制御学会第39回学術講演会予稿集. 302A-5. (2000)