強震時の強震時のライフライン施設の被害軽減対策と経済評価手法の開発

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11650499
• Research Institution: Yatsushiro National College of Technology
• Principal Investigator: 渕田 邦彦 八代工業高等専門学校, 土木建築工学科, 助教授 (80124155)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 溝上 章志 熊本大学, 工学部, 教授 (20135403) ; 秋吉 卓 熊本大学, 工学部, 教授 (60040383)
• Keywords: ライフライン / 地震応答解析 / 対策 / 液状化 / 有効応力解析 / 地盤変状 / 経済評価 / 模型実験

Research Abstract

本研究は、地盤構造,直下地震動特性などの諸条件とライフライン構造物の破損メカニズムとの関連性を明確にし、その被害予測手法を確立することと、ライフライン施設の復旧費用や間接被害も含めた被災総額の算定手法及び効率的な被害軽減投資のための経済評価手法の開発を目的とする。
昨年度に引続き、都市直下地震による地盤振動性状把握のため、地盤ボーリング資料に基づく表層地盤モデルの地震応答解析(有効応力解析)を、特に都市臨海部における地盤データに対する有効応力解析を実施した。この地震応答解析結果に基づいて地盤沈下及び永久変位に関する解析を行い,地盤沈下量及び永久変位量と地盤構造との関係についても検討を行った。さらに既開発の地盤改良の解析プログラム「WAP3」と有効応力解析プログラム「NUW2」を用いて,各種の液状化対策工法の場合との比較について予備的な検討を行った。さらに昨年度と同様、地盤液状化対策に関する室内模型実験を実施した。
次に強震時の地盤変位を受けるライフライン施設の応答に関して、継手の耐力特性やライフラインの断面諸量、被害軽減対策の条件に対するライフライン管体の変形や継手部変位・断面力に関する数値計算を実施し、ライフライン構造物の応答特性についての検討資料を蓄積している。
またライフラインの実被害による被害額を直接被害と間接被害に分けてこれを評価する方法について検討するとともに、耐震投資を含めた総費用額とライフラインネットワークの信頼性及び復旧予測に関する解析手法を開発中である。

Research Products

• [Publications] 渕田邦彦: "Response behavior of pipeline system subjected to subsidence of ground liquefaction"Proceedings of 12th World Conference on Earthquake Engineering. (CD-ROM). 9 (2000)
• [Publications] 渕田邦彦: "ライフライン耐震化のための合理的投資のあり方に関する研究"第55回土木学会年次学術講演会講演概要集. (CD-ROM). 2 (2000)
• [Publications] 渕田邦彦: "液状化地盤の沈下を受けるパイプラインの挙動と対策"55回土木学会年次学術講演会講演概要集. (CD-ROM). 2 (2000)
• [Publications] 渕田邦彦: "液状化時の地盤変状に対する地中パイプラインの挙動と対策"第1回構造物の破壊過程解明に基づく地震防災性向上に関するシンポジウム論文集. 217-220 (2000)
• [Publications] 秋吉卓: "地盤の液状化特性を反映した応答スペクトルの耐震設計への応用"土木構造材料論文集. 第16号. 117-124 (2000)
• [Publications] 溝上章志: "観光系幹線道路整備の経済便益評価の方法と試算例"土木学会西部支部研究発表会講演概要集. 第2分冊. 742-743 (2000)