1999 Fiscal Year Annual Research Report
環境共生建材のデ-タベ-ス化およびCO_2ストック住宅の設計支援システムの開発
Project/Area Number |
11650614
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
尾島 俊雄 早稲田大学, 理工学部, 教授 (20063670)
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Keywords | 環境共生建材 / エネルギー消費量 / CO_2 |
Research Abstract |
環境共生建材の生産に係わるエネルギー消費量並びにCO_2排出量を明らかにする事を本年度の研究目的としたが、複数の企業に対するヒヤリング結果から、現状での環境共生建材は、その製造過程で独自の課程を経るものが多く、企業秘密として明らかにならない場合が多いことが判明した。 この事実を元に、おおよその工程が判明すれば、エネルギー消費量及びCO_2排出量が推定できる手法を開発した。この手法は、再生課程で使用される工業機械の原単位を利用し、その積み上げによって製品のエネルギー消費量を類推する手法である。この手法を検証するために、以下の調査を行った。 環境共生建材のを分類し、その中から在宅用建材として循環可能の建材について、その製造時エネルギー消費量と製造過程で使用される工業機械をアンケート調査及びヒヤリング調査によって明らかにし、企業側が提出するエネルギー消費量(調査値)と工業機械の原単位積み上げによるエネルギー消費量(計算値)を比較し、その誤差を検証した。 石膏ボード、ハードボード、バーティクルボード、アルミニウム、ガラス、等基本的な建材13種について結果が得られ、その誤差は10%〜20%であった。 このことから、おおよそについては、計算値を用いることによって、環境共生建材の従来建材との比較が可能であると判断し、一般的な住宅において環境共生建材を用いた場合の、エネルギー消費量及びCO_2排出量について試算し、住宅建材として使用される場合の特性についてケーススタディ、検証を行った。 この検証の結果、アルミニウムについては、使用量、削減原単位ともに大きく、住宅全体でみても、その削減効果が大きい。また、鉄骨造の住宅では、鋼材の使用量が大きいため、その削減原単位は少ないが、全体としては大きな削減量となることが明らかとなった。
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