1999 Fiscal Year Annual Research Report
地方中心都市の都市計画マスタープランの策定過程と効果的運用に関する研究
Project/Area Number |
11650625
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
森村 道美 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70010832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中出 文平 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10172347)
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Keywords | 都市計画マスタープラン / 地方都市 / プランニングプロセス / 土地利用計画 / ゾーニング / 住民参加 |
Research Abstract |
地方中心都市を対象に、都市計画マスタープランの策定プロセスとそれを効果的に運用する方法を考察することが研究の目的であり、本年度は、主として長岡市を対象に研究を進め、1960年以降の都市計画に係わる調査計画書(約60冊)を収集し読み込んだ。その結果、(1).長岡市の場合、1977年までに郊外の主要なプロジェクト(基幹交通施設、大規模面開発))は、すべて出揃っていること、(2).同年以降は、これら基幹交通施設の選択的建設と面開発の縮小や内容変更が始まったこと、(3).'90年を前後して、郊外の公的施設建設や大規模跡地利用計画・街区再開発が登場してくること、(4).バブル崩壊以降の厳しい状況変化にも拘わらず、マスタープランの立案は、これらプロジェクトの見直しの上に行われるべきものであるのに、単に重ね合わせるだけに留まっていること、(5).マスタープランに求められた住民参加や地域別構想の描出は、形式は整えたものの実質的内容に欠けること、等が分かった。次年度は、(6).すでに計画されている用途地域と、マスタープランに提示されている土地利用区分とを詳細に比較検討することを初めとして、マスタープランの見直し(より適切な土地利用区分の考察)を含めて、望ましい土地利用のあり方とその実現の方策を考える。 次年度は、県庁所在都市と言う点や戦災経験の有無では異なるが、人口規模では大きな差のない、山形・福島両市も加えて、マスタープランの策定過程で芽生えた住民参加をいかに持続させていくか、マスタープランに描かれた土地利用区分は適切かつ有効ななものであったか、それを実現につなげるには如何なる方策が考えられるかを主軸に、研究を進める。
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