2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650629
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
北後 明彦 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (30304124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越山 健治 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (40311774)
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Keywords | 地震火災 / 耐火造 / 延焼 / 類焼 |
Research Abstract |
本年度は、延焼を抑止する要素として、耐火造及び準耐火造建物を取り上げ、これらの建物から出火した場合と、周辺から類焼する場合に分けて、阪神、淡路大震災時の火災について延焼抑止効果を分析した。耐火造及び準耐火造建物から出火した場合については、(1)建物の構造被害が地震後の延焼拡大要因の一つであること、(2)危険物を扱う工場や可燃物の多い店舗などの用途及び小規模建物の場合に隣棟延焼しやすく建物用途や規模が隣棟延焼要因となること、及び、(3)建物密度や道路等の空地の存在が隣棟延焼の有無に関与していること、を明らかとするとともに、隣棟延焼に関わる各要因を用いて隣棟延焼の有無の判別式を作成した結果、構造被害、最小隣棟距離、公設消防活動、建物用途を変数とする式が得られ、それらの変数が隣棟延焼の有無に寄与する傾向を示した。また、市街地火災が耐火造及び準耐火造に類焼する場合については、(1)開口部の面積2m^2未満の網入りガラスの場合、燃焼建物との距離が2m以上あれば脱落しにくいこと、(2)開口部面積2m^2で燃焼建物との距離2m以上の場合はバルコニーが延焼防止に寄与する一方、距離2m未満の場合には逆効果になること、(3)鉄骨造はRC造に比べて外壁の剥落率が高く、地震後に受害防止性を保持しにくいこと、(4)RC造では、建物規模が大きくなるほど、延焼抑止の効果が高いのに対し、鉄骨造では規模に関係が見られないこと、(5)工場、店舗、飲食店など内部の防火区画が少ない用途では延焼抑止の効果が見られにくいのに対し、防火区画の多い共同住宅では延焼抑止の効果が大きいこと、(6)建物の2面以上が火炎に1m以内で接した場合にはRC造であっても延焼抑止効果は小さいこと、を示した。
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Research Products
(2 results)