2000 Fiscal Year Annual Research Report
電気泳動成形法による環境浄化用機能性セラミックス微粉末固定化モジュールの作製
Project/Area Number |
11650707
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
林 滋生 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (20218572)
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Keywords | 環境 / 電気泳動 / ゼオライト / 微粉末 / 成形 / 有害物質 / アンモニウムイオン / 吸着 |
Research Abstract |
平成12年度の研究では,ゼオライトを原料として実際に電気泳動成形法により実験室規模での環境浄化モジュールを作製,有害イオンの一つであるアンモニウムイオンの吸着特性を検討し,モジュール化することの意義について検討を行った。モジュール作製にあたり,平成11年度の実験で使用した金属線(SUS304,1mmφ)ではゼオライト堆積量が少なすぎ,評価には不適切と判断されたことから,モジュール原料としては4mmφのSUS304製ネジ棒を使用した。また,ゼオライトには昨年度検討した3A型合成ゼオライトの他に,よりアンモニア吸着に適していると考えられる4A型ゼオライトを並行して使用した。遊星回転ボールミルにより平均粒径約0.6μmに微粉砕したゼオライト粉末を,エタノールを分散媒とした電気泳動成形法により,陽極として用いたネジ棒(長さ10cm)上に堆積させた。これをAr雰囲気中700℃で加熱固定化したものを6本束ねてモジュールを作製した。アンモニウムイオン吸着実験では,0.31ppm,2.37ppmの2種類の異なる濃度の塩化アンモニウム溶液を用いて,(1)作製したモジュール,(2)ゼオライト焼成粉末,(3)ゼオライト成形・焼成ペレットの3種類の試料を一定温度下で浸漬・攪拌し,一定時間ごとに溶液を採取して,イオンクロマトグラフィー法により濃度測定を行った。実験の結果,出発溶液の濃度,またゼオライトの種類によらずアンモニウムイオン吸着の速度は粉末>モジュール>ペレットの順となり,モジュール化することの意義が十分にあることが明らかになった。また,今回の実験ではゼオライトの堆積量が多かったために固定が十分とは言えず,固定化手法の改善が今後の課題として残った。
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Research Products
(1 results)