1999 Fiscal Year Annual Research Report
気泡導入式液体サイクロンを用いた異種プラスチックの分別
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11650784
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大佐々 邦久 山口大学, 工学部, 教授 (30107726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 智美 山口大学, 工学部, 教務員 (70284271)
中倉 英雄 山口大学, 工学部, 助教授 (10116733)
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Keywords | 気泡導入式液体サイクロン / 異種プラスチック分別 / 界面活性剤 |
Research Abstract |
気泡導入式液体サイクロンによる異種プラスチックの高速分別を目的に、回分式浮選カラムを用いて基礎実験を行った。リサイクルあるいは燃焼に対して重大な障害となるのは、塩化ビニル樹脂(以下PVC)である。そこで初めにPVCを他のプラスチック類(ここではポリスチレン:以下PS)から分別することを試みた。 浮選操作では、抑制剤の選択および添加量が重要となるが、予備実験からpH約9としてリグニンスルホン酸ソーダを用い添加量300ppm以上とすれば、PVCはテールとして、PSはフロートとして回収できた。以下に示すような最適操作条件下で、それらの回収率と濃縮率(購入備品:熱重量分析装置使用)は95%以上となった。 サイクロンによる分別では、気体送入量、撹拌強度およびプラスチック寸法などに対する最適操作条件が設計指針となる。最適気体送入量は1.3×10^<-3>m^3/s・m^3-liquidであった。送入量が過少では両試料はテールとして回収され、過剰では気泡の浮揚効果が卓越しフロートとして回収された。撹拌強度は気泡とプラスチック片との衝突あるいは離脱を左右する。その最適値は平均速度勾配値(いわゆるG値)で約100s^<-1>と得られたが、サイクロンでは滞留時間も課題となる。プラスチック破砕片の大きさは約2〜3mmで高い効率が得られた。以上の結果をもとにサイクロンの最適設計を進めている。成果は化学工学会第65年会(2000年3月30日)にて発表予定である。
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[Publications] Nakakura,H.: "Crossflow Microfiltration Process of Gel Particle Suspension"Proceedings of the 5th Japan-Korea Symposium on Separation Technology. 1055-1058 (1999)
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[Publications] 中倉 英雄: "カゼインカードの定圧圧搾脱水"日本食品科学工学会誌. 46・1. 131-137 (1999)
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[Publications] 大佐々邦久(分担執筆): "化学工学便覧-第6版-(沈降・遠心・浮上分離)"(株)丸善(化学工学会編). 1310(795-803) (1999)
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[Publications] 大佐々邦久(分担執筆): "粉体工学用語辞典-第2版-(沈降・浮上分離,35項目)"(株)日本工業新聞社(粉体工学会編). 610 (2000)