1999 Fiscal Year Annual Research Report
有機溶媒可溶化と組換え体を用いた酵素による有機化合物合成
Project/Area Number |
11660097
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
太田 隆久 工学院大学, 工学部, 教授 (30011844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 政吉 工学院大学, 工学部, 助手 (80281351)
菅原 康里 工学院大学, 工学部, 講師 (20133324)
大勝 靖一 工学院大学, 工学部, 教授 (20011009)
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Keywords | L-乳酸脱水素酵素 / タンパク質分解酵素 / 酵素による有機合成 / 基質特異性 / 活性部位 |
Research Abstract |
申請書に記載した11年度の計画のうち下記の成果が得られた A.L-乳酸脱水素酵素(LDH)による2ケト酸の2ヒドロキシ酸への立体選択的還元 A-1.乳酸脱水素酵素の基質特異性の改変と立体選択的還元反応の解析:脊椎動物、および細菌(Thermus caldophilus,Thermus aquaticus,Bifidobacterium longum) のLDHについて非生理的な各種ケト酸、オキシ酸を基質として、その反応性と立体選択性を検討した結果、T. aquaticus LDHの其質特異性が他のLDHに較べると幅広く、。Bifidobacterium LDHはかなり狭かった。 A-2.LDHの基質特異性の改変:我々がすでに立体構造を明らかにしたB.longumのLDHについては活性部位の構造の解析に基づき残基置換を行い、ピルビン酸よりも大きい基質に特異的な変異酵素を得ることが出来た。上記Thermus LDHの基質特異性と構造との関係を解析し、さらにより酵素を得ることが出来る見通しが得られた。 A-3.LDHの有機溶媒耐性の検討:有機溶媒を加えた混合溶媒での各酵素の安定性を調べた結果、Thermus LDHは安定度が高く、低濃度の有機溶媒添加において活性のかなりの上昇が見られた。 B.アクアライシンIおよび関連酵素を用いたペプチド合成 アクアライシンIの同族酵素である脂質修飾ズブチリシンを用いて水を含まない有機溶媒中でのペプチド合成を行い、側鎖を保護せずにペプチド合成が行えることを確かめた。
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