1999 Fiscal Year Annual Research Report
持続型農業を目指した高精度車輪-土相互作用予測システム
Project/Area Number |
11660253
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
広間 達夫 岩手大学, 農学部, 助教授 (50003794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 崇 岩手大学, 農学部, 助手 (40231253)
太田 義信 岩手大学, 農学部, 教授 (60003787)
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Keywords | 土-車輪相互作用 / 3次元有限要素法 / 粘弾性モデル / 接地応力 / 土中応力 / 土の圧縮 / 持続型農業 |
Research Abstract |
本年度は,高精度車輪-土相互作用予測システム開発の基礎となる,実験車輪の製作及び接地応力測定器の製作,及び3次元有限要素解析プログラムの開発を行った。 従来から実験に用いていた鉄製車輪(直径450mm,車輪幅125mm)を基に,車輪幅が約50%の90mm,約150%の175mmの鉄製車輸を製作した。更に,接地応力を測定するために,法線力には平行平板構造,接線力の測定には丸穴平行平板構造を用いた接地応力測定器を製作した。較正試験の結果は,相互干渉がほとんどなく,測定誤差も設計荷重に対して0.1%であり,実験に使用できることを確かめた。 解析には,負荷時は粘弾性モデルを,除荷時は弾性モデルを採用した。このモデルを用いることで,車輪の通過に伴うわだちの形成などの塑性的挙動も表現できる。また,車輪と土の接触面では,クーロンの摩擦式を採用した。開発した3次元有限要素解析システムは,メッシュデータを作成する前処理部,有限要素解析部,結果を3次元表示する後処理部から構成されている。 3次元有限要素解析プログラムを用いて解析を行った結果,接地応力分布及び土中の鉛直応力は進行低下率によっては実験結果と10%程度の差が生じていたが,2次元解析結果より精度良く計算できた。接地法線応力及び土中の鉛直応力は車輪最下点より前方で最大値に達すること,接地法線応力は接地部の後半部で最大に達する特徴がある。なお本解析プログラムは,進行低下率が30%以上の高い進行低下率でも解析が可能である。
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