2001 Fiscal Year Annual Research Report
寄生虫に対する宿主のTヘルパー2関連免疫エフェクター細胞の解析
Project/Area Number |
11660296
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
森本 將弘 山口大学, 農学部, 助手 (30274187)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木曽 康郎 山口大学, 農学部, 教授 (10142374)
|
Keywords | Th2(ヘルパー2) / 杯細胞 / Stat-6 / ムチン / レクチン染色 / IL-13 |
Research Abstract |
腸管杯細胞の産生粘液の質が寄生虫感染時にどう変化するのか、また、腸管杯細胞の増減や産生粘液の質に対する、IL-13の働きについて検討した。 1 寄生虫感染に伴う、粘液中のシアル酸関連、フコース関連のムチンの量を検討した。その結果、これらのムチンは非感染の杯細胞では認められず、感染時にのみ認められた。 2 Th2サイトカイン産生細胞であるCD4^+陽性細胞を減少させ、IL-13を投与し、寄生虫の排除と産生されるムチンの種類について検討を行った。CD4^+陽性細胞を減少させると、寄生虫の排除は認められなかった。その時にシアル酸関連ムチンの量は減少したが、フコース関連ムチンの量には減少は認められなかった。またIL-13投与によって、寄生虫の排除が起こり、その時にはシアル酸関連ムチンの量は増加した。 3 寄生虫を排除出来ないStat-6欠損マウスを用いて、感染時のシアル酸関連ムチンの量を検討した。また、非感染のStat-6欠損マウス及び対照正常マウスにIL-13を投与し、シアル酸関連ムチンの量を検討した。Stat-6欠損マウスにおいては感染に伴っても、杯細胞の増加、シアル酸関連ムチンの増加は認められなかった。また非感染の正常マウスにIL-13を投与した場合、杯細胞の増加とシアル酸関連ムチンの増加は認められた。一方Stat-6欠損マウスでは全く変化が認められなかった。 以上のことから、マウスにおいては、シアル酸関連ムチンが寄生虫排除に重要であること、またこの増加は、Stat-6を経由した、IL-13の働きが重要であることが明らかとなった。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] M Morimoto: "Lactic dehydrogenase virus infection reduces the explusion of the nematode Nippostrongylus brasiliensis"Parasitology Research. (in press).
-
[Publications] M Morimoto: "Lactic dehydrogenase virus(LDV)infection inhibits allergic eosinophil reaction in the airway"Research in Veterinary Science. (in press).