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2000 Fiscal Year Annual Research Report

脳虚血及びストレスに対するグリア・ニューロン応答に関する法医病理学的研究

Research Project

Project/Area Number 11670420
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

折原 義行  長崎大学, 医学部, 講師 (70264215)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 津田 亮一  長崎大学, 医学部, 講師 (20098875)
中園 一郎  長崎大学, 医学部, 教授 (30108287)
Keywords法医剖検脳 / 外傷性脳損傷 / 免疫組織化学 / アポリポプロテインE / ニューロン / アストロサイト
Research Abstract

脳の虚血およびストレスにおけるグリア細胞・ニューロン応答を探求するため、我々は、外傷性脳損傷によって死亡したヒトの脳におけるapolipoprotein E(apoE)の誘導・発現動態を検討した。
apoEの局在をアストロサイト、ミクログリアに関して、GFAP、MHC class II antigenの各抗体を用いて、免疫組織化学的手法にて評価した。apoEは大脳皮質において障害部位とその反対側では染色性に著しい違いが認められた。障害側では極早期からニューロンが陽性を示したのに対して、反対側では全く陽性像が認められなかった。この障害側のニューロン陽性像は、約10日以降の生存例では染色性も弱くなり、その数も次第に減少していた。アストロサイトに認められる陽性像は早い時期では障害側、反対側双方とも弱い発現しか認められなかったが、障害側では短期から長期生存例で強い陽性像が認められ、約1ヶ月以上の生存例でも陽性像が認められた。なお、ミクログリアにはいずれの症例においてもapoEの発現は認められなかった。
これらの知見は、受傷脳におけるapoEの遷延する細胞内誘導を実証しており、このような応答は、apoEが外傷後の脳血管障害や二次的脳障害に対し重要な役割を果たすことを示唆しているものと考える。今後、グリア細胞が産生するニューロトロフィンやサイトカインの相互作用とニューロン死の関わりの詳細な解析を行うことにより、さらに早期の受傷時期推定やこれらの因子の法医病理学的意義を明らかにすることが可能になるものと考える。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 折原義行,津田亮一 等: "apoE並びにβ-APPの頭部外傷における病理組織学的意義"日本法医学雑誌. 52・6. 435 (1998)

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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