1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11670600
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
佐久間 勉 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (90215674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石垣 昌伸 金沢医科大学, 医学部, 助手 (10247439)
高橋 敬治 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50004685)
大谷 信夫 金沢医科大学, 医学部, 教授 (90064534)
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Keywords | 肺胞水分再吸収 / 虚血再潅流肺傷害 / ナトリウムチャンネル / β受容体 / 低酸素 |
Research Abstract |
達成された研究:1.実験モデルの作成.1)ラット摘出肺での実験:SDラットの摘出肺でエンスブルーと蛋白濃度変化より肺胞水分クリアランスを測定し,実験モデルを作成した.2)ラットの虚血再潅流傷害肺では再潅流後1日及び3日で上昇し,7日後に水分クリアランスは回復する.2.ナトリウムチャンネルおよびNa-K-ATPase機能.1)虚血再潅流傷害肺における肺胞水分クリアランスの上昇はプロプラノロールで抑制されることにより内因性カテコールアミンによると考えられる.またそれはナトリウムチャンネルを介する.2)肺組織と培養肺胞II上皮細胞のαrEN_aCのmRNA(RT-PCR法)の発現を検討した.発現には有意差がなく,肺胞水分クリアランスの亢進にはαrEN_aCのmRNAの関与は少ない.3.低酸素暴露による肺胞水分クリアランス.虚血再潅流肺傷害では低酸素に暴露されるため,低酸素暴露実験を施行した.ラットを5日間低酸素に暴露することにより,内因性ノルアドレナリンが分泌され,肺胞水分クリアランスほ亢進する.この状態でβ1及びβ2交換刺激薬は肺胞水分クリアランスをさらに亢進させるため,β受容体機能は温存される. 未達成の研究:1.Na-K-ATPase機能.1)虚血再潅流傷害肺における肺胞水分クリアランスとナトリウムポンプの関与を明らかにする.2)肺組織と培養肺胞II上皮細胞のα1Na+-K+-ATPaseのmRNA(RT-PCR法あるいはノーザンブロット法)と蛋白レベル(ウェスタンブロット法)の発現を調べる. 2.サイトカインと成長因子の影響.サイトカイン(TNF-α,IL-1β)と成長因子(KGF,HGF,bFGF)の関与を検討すること.
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