2000 Fiscal Year Annual Research Report
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11670806
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Research Institution | Kitasato Institute |
Principal Investigator |
中山 哲夫 社団法人北里研究所, 基礎研究所・ウイルス1室, 室長 (60129567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
駒瀬 勝啓 社団法人北里研究所, 生物製剤研究所・開発研究部, 部門長 (80215384)
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Keywords | ムンプスウイルス / ムンプスワクチン / 細胞融合 / 無菌性髄膜炎 / 耳下線炎 |
Research Abstract |
ムンプスウイルス野生株のHN,F蛋白発現プラスミドを構築し、T7RNA polymeraseを発現するvaccinia virusを感染させたHeLa細胞、Vero細胞にco-transfectionして細胞融合能を検討した。細胞融合能を数値化するためにindicator cellとしてβgalactosidaseを発現するプラスミドをtransfectionした細胞を混合培養し、galactosidase活性、neuraminidase活性を測定した。平成11年度はワクチン接種後の副反応例から分離された株からHN,F発現プラスミドを用いて細胞融合能を検討した。平成12年度は自然感染例の中でムンプス難聴を合併した症例から分離した株(93-0)を用いて細胞融合能を検討した。他に無菌性髄膜炎から分離した株(93-AK,80-K)、耳下線炎例(89-O)、星野ワクチン株を対象とした。93-0株はVero細胞に大きな細胞融合を示した。F発現プラスミドを固定し各HN発現プラスミドをtransfectionしたが、細胞融合には差がなく、一方HN発現プラスミドを固定し各F発現プラスミドをtransfectionすると細胞融合能の大小はF蛋白が規定していることが明らかとなった。F発現プラスミド間でキメラプラスミドを構築し検討するとF蛋白アミノ酸330位Tryが細胞融合の大小に関与していることが明らかとなった。他の、難聴例から分離した株についてもHN,F蛋白領域の解析とともに他の領域の解析も行う。
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