1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11670837
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
小野 友道 熊本大学, 医学部, 教授 (10040586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萱島 研一 熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (70264299)
江川 清文 熊本大学, 医学部, 講師 (50183215)
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Keywords | ヒト真皮メラノサイト / 弾力線維 / Lato onset dermal melanocytosis |
Research Abstract |
1)ヒト真皮メラノサイトは蒙古斑の部位のみならず正常色皮膚にも分布し、それは成人になっても残存していること。真皮メラノサイトは、血管周囲に優位に分布し、それは青色母斑における免疫病理組織学的検索にて、明確に観察することが出来た。 2)ヒト真皮メラノサイトと弾性線維との関連を既に報告して来たが、「後天性両側性太田母斑様色素斑」においても、両者は密に接触していたことを明らかにした。本症の色素沈着発現は、この両者の関連において論じられねばならない。紫外線により変性した弾性線維の影響で、真皮メラノサイトが活性化し、その結果メラニン産生が亢進した可能性が推定された。弾性線維の日光変性が、メイラード反応の関与によって発症することを明らかにして来たが、その際活性酸素の産生が亢進する。この点での真皮メラノサイトへの影響について、現在検討中であるが、まだデータ-として提示できない。 3)「紫外線誘発性真皮メラノサイトーシス」の臨床概念を提唱して来たが、さらにその症例を集積している。尋常性乾癬などの治療目的でPUVA療法を受けている患者の観察で、臨床的に青色色素沈着が発現し、また明らかな色素沈着の認められないPUVA照射部皮膚においても、真皮メラノサイトの増加が観察された。 4)「眼瞼型、頬部型両側性太田母斑様色素斑」の提唱堀らの本疾患概念は額の色素沈着である。我々は必ずしも青色でなく、褐色調を帯びた頬部ないし下眼瞼下部の色素沈着で、臨床的に「肝斑」に類似したもので、真皮メラノサイトが原因である症例を発見した。従来肝斑とよばれた病態に真皮メラノサイトも関わっている可能性を含めて、今後検討していきたい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Matsui T.: "Hypercalcinoma in Patient with Malignant Melanoma Arising in Congenital Giant Pigmented Nevus"Dermatology. 197. 65-68 (1998)
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[Publications] EGAWA K.: "Pigmented viral warts:a clinical and histopathologiacal study in cluding human Papillomavirus typing"British Journal Dermatology. 138・3. 381-389 (1998)
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[Publications] Kageshita T.: "Hypercalcaemia in meranoma patients associated with increased levels of parathyroid normonerelated protein"Melanoma Research. 9. 69-73 (1999)
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[Publications] Suenaga Y.: "Increased Serum Levels of 5-Scysteinyldopa and Intercellular Adnesion Molecure-1 in a patient Nitn a Ucen'ne Amelanotic Metastacig fronaprionary Vaginal Matignant Melanoma"Gynecologic Oncology. 72. 107-110 (1999)