2000 Fiscal Year Annual Research Report
肝内血行動態変化の解析による肝癌発生・発育メカニズムの解明
Project/Area Number |
11670899
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
相部 仁 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (40304810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 裕之 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (50284493)
吉満 研吾 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (20274467)
本田 浩 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (90145433)
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Keywords | 肝癌 / CTAP / CTA / 血管新生 |
Research Abstract |
1.CTAPとCTAの撮像プログラムは前年度までに確立した方法を用いた。 2.前年度の実績にさらに症例を増やし、腺腫様過形成15結節、肝癌71結節のCTAPおよびCTA所見の解析を行った。前年度の検討により、CTAPで周囲肝実質と等吸収、CTAで周囲より低吸収を示すパターンIは肝癌の高分化成分と、CTAPで低吸収、CTAで高吸収を示すパターンIIは肝癌の中分化成分と対応することが示されたが、より詳細な検討を行うために、CTAP、CTA所見を新たに次の5群に分類した。グループ1:CTA、CTAPいずれでも等吸収(n=5)、グループ2:CTAで低吸収、CTAPで等吸収(n=13)、グループ3:両者とも低吸収(n=6)、グループ4:CTAで等吸収、CTAPで低吸収(n=2)、グループ5:CTAで高吸収、CTAPで低吸収(n=60)。病理組織所見として、各結節の分化度を判定し、前年度に確立した病変部と周囲肝実質の単位面積あたり総動脈数(正常動脈+異常動脈)、正常動脈数、門脈数の計測を全結節について行った。前年度の解析で明らかになった結節の分化度と血管系との関連(高分化成分では病変の門脈数は比較的保たれており、正常動脈数は軽度減少。中分化成分では門脈数、正常動脈が高度に減少し、変性を起こした異常動脈が著増。)については、今回の多数例での検討でも検証された。CTA、CTAP所見での各群のratingは、結節の病理学的分化度とよく相関した。 3.来年度は、angiogenesisの点からの検討を加え、統計学的解析を行う。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Honda H,Tajima T,Tanguchi K,Kuroiwa T,Yoshimitsu K,Irie H,Aibe H, et al: "Recenet development in imaging diagnostics for HCC : CT arteriography and CT arterioportography evaluation of vascular changes in premalignant and malignant hepatic nodules"J Hepatobiliary Pancreat Surg. 7・3. 245-251 (2000)